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Z1430 即心念仏弾妄録細評 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0229A01: 名の言ばは。なけれども。持名の人への。示しなるゆ
Z14_0229A02: へ。理持なること。決定なり。次に引れし。此れよ
Z14_0229A03: り下。墮負を。云紛らかしたるなり。加樣なことを云
Z14_0229A04: ても。人が信受すべしと。思はれば。愚癡無智の至り
Z14_0229A05: なり。難續之智と云は。一心三觀なり。一心三觀にて。
Z14_0229A06: 持名念佛するは。卽心念佛に非ずして。何ぞや。何と
Z14_0229A07: て。談義と。大いに不同と云るゝや。初に四明の卽心
Z14_0229A08: 念佛と慥かに標しながら。また。念佛の言。觀。稱に
Z14_0229A09: 通ずることを。妄却せられたる妄難。大紛らかしな
Z14_0229A10: り。
Z14_0229A11: 彈曰。此に牒せらるゝ辨僞は。此れより下。入らぬ
Z14_0229A12: ことのしまひろ。くどきことのしまひろ。文盲なるこ
Z14_0229A13: とのしまひろなり。今其全文を○示し玉へば。引
Z14_0229A14: るゝに及ばぬ文。斷はらるゝに及ばぬ斷はりなり。
Z14_0229A15: 所觀の境を待對を忘れ。 此二句。寫誤が。合點のゆ
Z14_0229A16: かぬ。書樣 分注若し今圓に論ぜば。此句。版點の通り。
Z14_0229A17: 今圓論と云か。よし。今直されたる點は。あしし。
Z14_0229B01: 其ゆへは。若强論所離境等と云ひ下つて。敎道分張
Z14_0229B02: 也と云。若今圓論と云ゆへ。敎道分張と云が。うは
Z14_0229B03: さ。名目にて示せば。若今圓論と云も。うはさ。名目
Z14_0229B04: にてよきなり。初學能く思ひ明らめられよ。彼の人
Z14_0229B05: は。一向に通ずまじ。分注權敎の意なり。此れ亦わるき
Z14_0229B06: 書樣。權敎の言ばは廣し。敎道と云べし。 今圓人の
Z14_0229B07: 卽心念佛。此の段。或間に辨じ置たることなり。又
Z14_0229B08: 犬の尾をふらる。其方の大違文。違文には非ず。共
Z14_0229B09: 許の文なり。從來よく知つたることなり。知られ
Z14_0229B10: ぬゆへ。二千酬に。段々難じたることなり。ただ解悟
Z14_0229B11: の方にして。左樣に思はるゝ。ゆへにこそ。佛智と云
Z14_0229B12: ふ一通りを。覺えてと難ずることなれ。皆名爲
Z14_0229B13: ある一通りは夢にも知ず。皆名爲情と云は。四明の
Z14_0229B14: 仰せられたることにてはなしや。譯もなきことを云
Z14_0229B15: る。此二筋のわけ○觀智とも云れず。此云分にて。
Z14_0229B16: 彼の人。二千酬の答へを。曾て委しく。筆記し置たり
Z14_0229B17: と。云るゝは。妄語なるべしと疑はる。委しく筆記し。

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