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Z1430 即心念仏弾妄録細評 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0226A01:   得信ぜざる人は。不與語敎觀なり。其上。彼
Z14_0226A02:   の文は。必定僞作と思はる。慧心の先德の。慥か
Z14_0226A03:   なる撰述の。文體に違ひ。且つ又道理も宜しから
Z14_0226A04:   ざること多し。云云
Z14_0226A05: 覺超は又。慈慧大師の高第にして。慧心の先德に。兄
Z14_0226A06: とし事へ玉ふ。顯密の碩德なり。何ぞ慈慧。慧心の心
Z14_0226A07: に昩ふして。事を行ずるか。理を行ずやと。問ひ玉ふ
Z14_0226A08: べきや。決定して。なき筈のことなり。 此は例の餘
Z14_0226A09: 所ごとを云て。繪詞傳を。出さるゝゆへ。繪詞傳の。
Z14_0226A10: 噂さをするが。何ぞ餘所ごとならん。一休物語など
Z14_0226A11: の。噂さをせば。餘所ごとなるべし。 慧心の問答の
Z14_0226A12: ことを。前に云通り。初めは。決定せざりしなり。慥
Z14_0226A13: かなる書の證文を引て云るゝならば。さらば又。繪詞
Z14_0226A14: 傳の外に。慥かなる出處ありや。承りたし。 法然上
Z14_0226A15: 人の道德を顯さんとて。 此ことは。非摘欺に。委し
Z14_0226A16: く書き置けり。
Z14_0226A17: 彈曰。此段も亦あて推にして○證文もあることなり
Z14_0226B01: や。 此段。亦犬の尾もあり。譯の聞えぬことどもな
Z14_0226B02: り。彼の上人の傳とは○妄言なり。此段は。此方
Z14_0226B03: の云處を。得合點せずして。云るゝゆへ。會通するに。
Z14_0226B04: 及ばぬことなり。さて其證據に○亦云たきなり。
Z14_0226B05: 此段。無理なる論なり。先づ自分の作の。傳論を出す
Z14_0226B06: ことを。をかしがらるゝは。聞えぬことなり。此を尤
Z14_0226B07: められば。或問に。談義本に記すが如し。補助記に出
Z14_0226B08: すが如しなど云を。何とて尤められぬや。此方は。傳
Z14_0226B09: 論を信ぜよと。云ことには非ず。傳論に。記し置ける
Z14_0226B10: 意を。出したるなり。加樣のことは。何ほども。あるこ
Z14_0226B11: となるに。此れを疑はるゝは。文盲なることなり。
Z14_0226B12: 此論は○此度云るゝとは大に相違す。彼の人は。加
Z14_0226B13: 樣な。無理妄難を。能くする人なり。傳論に。前の云分
Z14_0226B14: と奧の云分とが有之に。奧を隱して。前ばかりを擧
Z14_0226B15: て。相違と云る。加樣なるが。自在坊風と云ものなり。
Z14_0226B16: 能く合點して。重ねて譯もなき。自在坊風を。云るゝ
Z14_0226B17: ことなかれ。奧の云分と云は。上人旣宗智者。博涉

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