浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0224A01: | を。世に得行なはれざる所なり。それでも。敎觀を勸 |
Z14_0224A02: | むと云るゝは。かたはら痛きことなり。從來のくせ |
Z14_0224A03: | が年よられても。さては。拙衲が。闢邪扶宗の願心。 |
Z14_0224A04: | 今にうすろがずと。思はると。みえたり。大慶なり。 |
Z14_0224A05: | 文を見ること甚だ麤きが故。此れより下。幾度か法 |
Z14_0224A06: | 華を講し。妙宗鈔をも講ずと。云るゝ人に似合ぬ。法 |
Z14_0224A07: | 華疏。妙宗の意に。違背せる云分なり。文盲なり。八 |
Z14_0224A08: | 敎の網を張て。此れは。應佛の出世のことなり。此れ |
Z14_0224A09: | を感ずる人は。三乘根性。感佛出世。餘不能感なるゆ |
Z14_0224A10: | へ。三乘の根機の。感ずる所にして。事の念佛計りを。 |
Z14_0224A11: | 弘むる樣なる人の。ことには非ず。圓敎の中の事の |
Z14_0224A12: | 稱名念佛の網は張ず。此れは。前々云通り。四明の |
Z14_0224A13: | 卽心念佛は。理は必ず具レ事なるゆへ。事の念佛の網 |
Z14_0224A14: | は。自ら張てあるなり。もれてもかまはずと云るゝ |
Z14_0224A15: | は。此方の意は。至極愚癡無智の輩ら。卽心念佛に |
Z14_0224A16: | 漏るゝ分は。是非に及ばず。かまはぬと云ことなり。 |
Z14_0224A17: | 明かに。至極愚癡無智と云置けるを。彼の人下に。愚 |
Z14_0224B01: | 癡無智とばかり云て。至極の二字を。除かれたり。加 |
Z14_0224B02: | 樣な。手のわるきことが。彼の人に。昔しより多きこ |
Z14_0224B03: | となり。笑止千萬。愚癡無智ながら尼入道も人間に |
Z14_0224B04: | てはなしや○荆溪の御心なるに。此れは。度々。 |
Z14_0224B05: | 法華を講ぜられたる人に似合ぬ。疏記の文意を。曾て |
Z14_0224B06: | 得合點せられぬなり。荆溪は。天人機具二衆敎一と。釋し |
Z14_0224B07: | 玉へり。人天に。八敎を受る機あるを。人天と云と云 |
Z14_0224B08: | 意なり。至極愚癡無智の尼入道に。何とて八敎の機あ |
Z14_0224B09: | るべきや。譯もなき云分なり。 |
Z14_0224B10: | 彈曰。慧心のこと○堅くなるべからず。此段。亦文 |
Z14_0224B11: | 盲なることどもなり。敎觀の意。一向に合點なきゆ |
Z14_0224B12: | へなり。 まづ慈慧大師○信受し難し。信受しがた |
Z14_0224B13: | き譯は。云ずに。無理おしなる。云分なり。縱ひ卽心 |
Z14_0224B14: | 念佛○思はれず。此云分。敎觀の譯。曾て知られぬ |
Z14_0224B15: | 處。はつきりと。顯はれたり。弟子と。師匠との。行法 |
Z14_0224B16: | の不同を。出さるゝは。他宗の意ならば。自然は。左樣 |
Z14_0224B17: | のこともあるべきか。今家の意には。曾てなきことな |