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Z1430 即心念仏弾妄録細評 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0223A01: 二つには。觀彼淨土莊嚴等事と。云ことを明し。具
Z14_0223A02: 無量壽經。十六觀經等と云て。事の稱名には非ず。
Z14_0223A03: 觀經の理觀の觀佛を。本意と示し玉へり。如此理觀
Z14_0223A04: 觀佛を。明し玉ふ。十疑論を。事の稱名とばかり。心得
Z14_0223A05: らるゝは。大ひなる謬り。大ひなる文盲なり。此十疑
Z14_0223A06: 論の意を受て。念佛會の疏の前書に。發菩提心の言
Z14_0223A07: は。兩處にまであり。發菩提心の言は。授菩薩戒儀菩薩
Z14_0223A08: 戒は。道俗に通ずの。圓發の菩提心なり。圓發の菩提心を。勸め
Z14_0223A09: 玉ふ念佛會の疏は。卽心念佛なること。決定なるに。
Z14_0223A10: 此ことを示せども。一言も會通せずして。譯もなきこ
Z14_0223A11: とばかりを。云ちらかさる餘は。前に明すが如し本師釋尊の阿彌
Z14_0223A12: 陀經や無量壽經を說せ玉ふも。釋尊。兩經計りを。
Z14_0223A13: 說玉はゞ。なるほど。だんぎぼふうり。なるべし。淨土
Z14_0223A14: の經さへ。七經と云說あり。況や一代。八萬の諸聖敎
Z14_0223A15: をや。其內には。事はかり玉ふ經も。ある筈のことな
Z14_0223A16: り。文盲なることを云る。前に云通り。事の說を聞て。
Z14_0223A17: 理を解する人は。佛の所說の二諦の意を。能く得たる
Z14_0223B01: 人なり。彼の人の。ふつとならぬことなり。觀經の
Z14_0223B02: 理觀や理持の稱名は。 此れはめづらしきことを云
Z14_0223B03: る。轉計か。此方へ。心服か。天台流も法然流も同じ
Z14_0223B04: こと。念佛の事の方が。違ふたとは。誰が云や。天
Z14_0223B05: 台流と云るべき筈なるに。 四明の念佛會に依ると
Z14_0223B06: 云れながら。圓發の菩提心を。勸められず。一念本融。
Z14_0223B07: 順性而修。修彼佛慈の意を。曾て勸められぬゆへ。天
Z14_0223B08: 台流と云べき樣は。曾てなきことなり。此方にはた
Z14_0223B09: ゞ事の念佛計りに非ず。此れより下。譯もなく。と
Z14_0223B10: ろきことどもなり。普く雲集の大衆に。此普の字
Z14_0223B11: も。一切衆生には。かゝらざるなり。心妙觀を勸る
Z14_0223B12: に。孤山に。許さるゝ。心妙觀なれば。圓頓の意に非
Z14_0223B13: ず。孤山なども。三千。三觀。心妙觀の義を。談ぜらる
Z14_0223B14: れども。四明は。別敎敎道の意と。破し玉へり。彼の人
Z14_0223B15: も。天台の敎觀とは。云るれども。天台。荆溪。四明。藕
Z14_0223B16: 益などの。敎觀にては。曾てなきなり。此旨。二千酬義
Z14_0223B17: 例の第六條に。著はし置けり。十六年以來。終に會通

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