浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0213A01: | 又聞へぬ。無理妄難共なり。念佛會の跋は。稱名念佛 |
Z14_0213A02: | のこと。極めて云るゝ。妄料簡なり。此方には。明かな |
Z14_0213A03: | る言ばどもを考へて。卽心念佛と定むる。或問の難を。 |
Z14_0213A04: | 處まだらに。妄りに會通をして。どうもゆかぬ處は。閉 |
Z14_0213A05: | 口しながら。まだ稱名念佛のことと。定めらる。理觀 |
Z14_0213A06: | の稱名念佛にてこそあれ。法然流の單の稱名念佛に |
Z14_0213A07: | ては。決してなきなり。見性成佛を。普く勸むとの |
Z14_0213A08: | こと。此は無理なり。同じことと。思へりとこそ。云置 |
Z14_0213A09: | たれ。見性成佛を。勸むとは云ず。而るを猶且○文 |
Z14_0213A10: | 義の見樣にして。此の字。見性成佛を指すとは。曾て |
Z14_0213A11: | 見ず。無理云かけなり。此と指すは。四明の念佛講。卽 |
Z14_0213A12: | 心念佛を指すと云。此方の合點なり。彼人の見樣こ |
Z14_0213A13: | そ。以ての外に麤けれ。見性成佛の句に○自在坊風 |
Z14_0213A14: | なり。文句にとりつくを。自在坊風と。云るゝは。口 |
Z14_0213A15: | まねのしそこなひなり。人の大ひに笑ふことなり。 |
Z14_0213A16: | 禪錄などの跋の樣にて。此は。何ごとを云る。禪錄 |
Z14_0213A17: | の跋に。四明の敎觀のことがあらば。禪祖の碑文。而 |
Z14_0213B01: | 譚二律頌一の類ひなるべし。此は四明の事相本願○炳 |
Z14_0213B02: | 然なり。跋語の見樣。彼人の妄料簡なり。去れども。 |
Z14_0213B03: | 使二人見性成佛一猶且以レ此化レ人の二句は。初學は得と |
Z14_0213B04: | 合點せざるが。多かるべし。使人の二字。以此化人の |
Z14_0213B05: | 四字。心得分けねば。ならぬことなり。委細に云ば。長 |
Z14_0213B06: | くなるゆへ。略して之を云はば。上の句は。人の見性 |
Z14_0213B07: | 成佛するやうに。毘陵師之所レ未レ記者。悉記レ之て。說 |
Z14_0213B08: | き示さるゝ上。下の句は猶また卽心念佛を結んで。直に |
Z14_0213B09: | 人を化せらるゝなり。化と云は。誘化なり。因て年賦 |
Z14_0213B10: | には。親二製疏文一。至レ今誘化すとあり。誘と云は。字書 |
Z14_0213B11: | に。相勸むる也。道也とあり。直に相勸め導くなり。人 |
Z14_0213B12: | が未記の文を。記せられたるを見て。見性成佛すると |
Z14_0213B13: | は違へり。加樣に云處。彼人は。得合點せられまじ。有 |
Z14_0213B14: | 智の人は。會得なるべし。さて跋に。此深法門と云は。 |
Z14_0213B15: | 上の以此の此と。同じことにて。卽心念佛なるゆへな |
Z14_0213B16: | り。事の念佛ばかりならば。何ぞ深法門と云んや。居 |
Z14_0213B17: | 士が。曾て云まじきことなり。其譯は。彼人。居士が意 |