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Z1430 即心念仏弾妄録細評 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0213A01: 又聞へぬ。無理妄難共なり。念佛會の跋は。稱名念佛
Z14_0213A02: のこと。極めて云るゝ。妄料簡なり。此方には。明かな
Z14_0213A03: る言ばどもを考へて。卽心念佛と定むる。或問の難を。
Z14_0213A04: 處まだらに。妄りに會通をして。どうもゆかぬ處は。閉
Z14_0213A05: 口しながら。まだ稱名念佛のことと。定めらる。理觀
Z14_0213A06: の稱名念佛にてこそあれ。法然流の單の稱名念佛に
Z14_0213A07: ては。決してなきなり。見性成佛を。普く勸むとの
Z14_0213A08: こと。此は無理なり。同じことと。思へりとこそ。云置
Z14_0213A09: たれ。見性成佛を。勸むとは云ず。而るを猶且○文
Z14_0213A10: 義の見樣にして。此の字。見性成佛を指すとは。曾て
Z14_0213A11: 見ず。無理云かけなり。此と指すは。四明の念佛講。卽
Z14_0213A12: 心念佛を指すと云。此方の合點なり。彼人の見樣こ
Z14_0213A13: そ。以ての外に麤けれ。見性成佛の句に○自在坊風
Z14_0213A14: なり。文句にとりつくを。自在坊風と。云るゝは。口
Z14_0213A15: まねのしそこなひなり。人の大ひに笑ふことなり。
Z14_0213A16: 禪錄などの跋の樣にて。此は。何ごとを云る。禪錄
Z14_0213A17: の跋に。四明の敎觀のことがあらば。禪祖の碑文。而
Z14_0213B01: 律頌の類ひなるべし。此は四明の事相本願○炳
Z14_0213B02: 然なり。跋語の見樣。彼人の妄料簡なり。去れども。
Z14_0213B03: 使人見性成佛猶且以此化人の二句は。初學は得と
Z14_0213B04: 合點せざるが。多かるべし。使人の二字。以此化人の
Z14_0213B05: 四字。心得分けねば。ならぬことなり。委細に云ば。長
Z14_0213B06: くなるゆへ。略して之を云はば。上の句は。人の見性
Z14_0213B07: 成佛するやうに。毘陵師之所記者。悉記之て。說
Z14_0213B08: き示さるゝ上。下の句は猶また卽心念佛を結んで。直に
Z14_0213B09: 人を化せらるゝなり。化と云は。誘化なり。因て年賦
Z14_0213B10: には。親製疏文。至今誘化すとあり。誘と云は。字書
Z14_0213B11: に。相勸むる也。道也とあり。直に相勸め導くなり。人
Z14_0213B12: が未記の文を。記せられたるを見て。見性成佛すると
Z14_0213B13: は違へり。加樣に云處。彼人は。得合點せられまじ。有
Z14_0213B14: 智の人は。會得なるべし。さて跋に。此深法門と云は。
Z14_0213B15: 上の以此の此と。同じことにて。卽心念佛なるゆへな
Z14_0213B16: り。事の念佛ばかりならば。何ぞ深法門と云んや。居
Z14_0213B17: 士が。曾て云まじきことなり。其譯は。彼人。居士が意

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