浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0211A01: | すに非ずと云こと。聞へず。四十八願こそ說かね。彌 |
Z14_0211A02: | 陀の本願のことは。明かに說き玉へり。譬へば駿河 |
Z14_0211A03: | の○山なるが如し。 合はぬ譬へかな。阿彌陀如來 |
Z14_0211A04: | は。極樂淨土にこそ在ませ。無量壽經の中には。在ま |
Z14_0211A05: | さぬなり。此譬へにては。阿彌陀如來が。無量壽經の |
Z14_0211A06: | 中に。在ます樣なる云分なり。無量壽經も。觀經も。 |
Z14_0211A07: | ともに西方の彌陀の噂さなれば。此譬へは。しかへら |
Z14_0211A08: | れて可レ然。 彌陀の本願と云。出處は卽心の旨を明 |
Z14_0211A09: | さぬと云るゝ無量壽經の說なること決定なり。此れ |
Z14_0211A10: | は。文盲なることを云る。彌陀の本願を說きたる經 |
Z14_0211A11: | は。多きなり。樂邦文類一七云。其平等覺。與二阿彌陀一。竝 |
Z14_0211A12: | 譯二出法藏比丘二十四願一。無量壽。與二大寶積會一。則譯二 |
Z14_0211A13: | 出四十八願一とあり。又悲華經にも出たり。文類に。安 |
Z14_0211A14: | 養記を引て云く。悲華經。備有二二十四願一。但だ文の略 |
Z14_0211A15: | のみ耳と。願數の不同はあれども。平等覺經や。悲華 |
Z14_0211A16: | 經などに。了了明白に。彌陀の本願を。說き玉へり。 |
Z14_0211A17: | 何ぞ必ず無量壽經を。出處と定めんや。妙宗に彼佛 |
Z14_0211B01: | 因中○明白なり。四明の文。前に云通りなるゆへ。 |
Z14_0211B02: | 何ぞ必ず無量壽經と。定めんや。平等覺經や。大寶積 |
Z14_0211B03: | 會や。悲華經などの。通說なり。つまらぬ云分をば。能 |
Z14_0211B04: | くせらるゝことかな。但し觀經の中に○承りたし。 |
Z14_0211B05: | 前にも云通り。四十八願とは。なけれども。彌陀の本 |
Z14_0211B06: | 願のこと。分明なり。其方の文もなき妄義に誰か依 |
Z14_0211B07: | らんや。なるほど。愚人は依るまじ。無文有義。智人 |
Z14_0211B08: | 用之なれば。智人は依ること決定なり。さら〱い |
Z14_0211B09: | ひ難きなり。彼人をこそ。 此れも亦名に迷ふて義 |
Z14_0211B10: | に昩きことなり。此れは。此方の云言ばを。義理を |
Z14_0211B11: | 合點せずして。口まねを。せらるゝゆへ。譯の立ぬこ |
Z14_0211B12: | となり。自在坊風の。口まねの如し。ものゝ差別は。一 |
Z14_0211B13: | 向合點のゆかぬ人なり。今は。具如經說と云を。彼人 |
Z14_0211B14: | は。無量壽經と云れ。此方には。觀經と云ば。文の出處 |
Z14_0211B15: | の僉義なり。必ずしも。義に依ることにてはなきな |
Z14_0211B16: | り。かく云を。有智の人は。能く合點し玉ふべし。 |
Z14_0211B17: | なるまじき樣はなし。此はぬるき云樣なり。ぬるき |