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Z1430 即心念仏弾妄録細評 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0208A01: 順性而修の言は。
Z14_0208A02:   順修は。圓頓の極談。別敎已還の。所談に非ず。
Z14_0208A03: 修彼佛慈の句。分明なる。圓理圓談なるを。事の念佛
Z14_0208A04: と。ことはり極めらるゝこと。以ての外のひがごと。
Z14_0208A05: 譯もなき分別なり。攀附。攀附のこと。下にて云べ
Z14_0208A06: し。今其全文を出すに原夫一念本融○實匪臆談云云
Z14_0208A07: 出さるゝに及ばぬ文。入らぬ骨折。此文初より自力
Z14_0208A08: 脫○との玉へり。此段の講釋。文の見樣。甚だ麤
Z14_0208A09: けれども。長くなれば略して云ず。一念本融等とあ
Z14_0208A10: るは自力の解脫し難きことを明さんとてまづ本性の
Z14_0208A11: 融通することを示す文にして。此云分。譯聞へず。
Z14_0208A12: 本性の融通を明さば。自力の解脫。易きにてあるべき
Z14_0208A13: に。何とて難たしと云や。顛倒せることなり。圓解
Z14_0208A14: を開て解の如く念佛申せよと云ことにては曾てな
Z14_0208A15: し。此は。何として云るゝことぞ。珍らしき法度を
Z14_0208A16: 立てらる。たとひ事の念佛の勸めなりとも。事卽ち
Z14_0208A17: 理と達して。圓解を開けと。勸めらるべきことなる
Z14_0208B01: に。顛倒せる云分。大ひに四明の意に背けり。又順性
Z14_0208B02: 而脩○麤きことなり。此段。譯の聞へぬことどもな
Z14_0208B03: り。往生の爲の。念佛稱名。順性修せずとは。何ごと
Z14_0208B04: ぞや。理持と云ものは。圓敎の意にてはなしや。理持
Z14_0208B05: が。圓敎の意ならば。往生の爲の稱名。何ぞ順性修せ
Z14_0208B06: ざらんや。 此は維摩經に心淨ければ則佛土淨しと
Z14_0208B07: 宣玉ふが如くにて。娑婆世界にして自力を以て性に
Z14_0208B08: 順じて修行して。佛土を淨むることをの玉へるもの
Z14_0208B09: なり。心淨土淨の文を。自力の修行と云るゝは。文盲
Z14_0208B10: なることなり。何ぞ自力に限らん。彼人。十疑論は。事
Z14_0208B11: の念佛なりと云るゝが。彼文に。維摩經の心淨土淨の
Z14_0208B12: 文を引けるに非ずや。理持に通ずること。分明なるに
Z14_0208B13: 非ずや。かくの如く娑婆自力の○玉ふと云るゝは。
Z14_0208B14: 此四計り。何にやら聞へぬ云分。加樣の麤き見解〓
Z14_0208B15: 無理なる見樣をし。此段に就ては。彼人こそと。思
Z14_0208B16: はる。 百題自在坊風を出さるゝものなりや。 此
Z14_0208B17: は。此方に云言ばを。用ひられたれども。譯の聞へぬ

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