浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0208A01: | 順性而修の言は。 |
Z14_0208A02: | 順修は。圓頓の極談。別敎已還の。所談に非ず。 |
Z14_0208A03: | 修彼佛慈の句。分明なる。圓理圓談なるを。事の念佛 |
Z14_0208A04: | と。ことはり極めらるゝこと。以ての外のひがごと。 |
Z14_0208A05: | 譯もなき分別なり。攀附。攀附のこと。下にて云べ |
Z14_0208A06: | し。今其全文を出すに原夫一念本融○實匪二臆談云云 |
Z14_0208A07: | 出さるゝに及ばぬ文。入らぬ骨折。此文初より自力 |
Z14_0208A08: | 求レ脫○との玉へり。此段の講釋。文の見樣。甚だ麤 |
Z14_0208A09: | けれども。長くなれば略して云ず。一念本融等とあ |
Z14_0208A10: | るは自力の解脫し難きことを明さんとてまづ本性の |
Z14_0208A11: | 融通することを示す文にして。此云分。譯聞へず。 |
Z14_0208A12: | 本性の融通を明さば。自力の解脫。易きにてあるべき |
Z14_0208A13: | に。何とて難たしと云や。顛倒せることなり。圓解 |
Z14_0208A14: | を開て解の如く念佛申せよと云ことにては曾てな |
Z14_0208A15: | し。此は。何として云るゝことぞ。珍らしき法度を |
Z14_0208A16: | 立てらる。たとひ事の念佛の勸めなりとも。事卽ち |
Z14_0208A17: | 理と達して。圓解を開けと。勸めらるべきことなる |
Z14_0208B01: | に。顛倒せる云分。大ひに四明の意に背けり。又順性 |
Z14_0208B02: | 而脩○麤きことなり。此段。譯の聞へぬことどもな |
Z14_0208B03: | り。往生の爲の。念佛稱名。順レ性修せずとは。何ごと |
Z14_0208B04: | ぞや。理持と云ものは。圓敎の意にてはなしや。理持 |
Z14_0208B05: | が。圓敎の意ならば。往生の爲の稱名。何ぞ順レ性修せ |
Z14_0208B06: | ざらんや。 此は維摩經に心淨ければ則佛土淨しと |
Z14_0208B07: | 宣玉ふが如くにて。娑婆世界にして自力を以て性に |
Z14_0208B08: | 順じて修行して。佛土を淨むることをの玉へるもの |
Z14_0208B09: | なり。心淨土淨の文を。自力の修行と云るゝは。文盲 |
Z14_0208B10: | なることなり。何ぞ自力に限らん。彼人。十疑論は。事 |
Z14_0208B11: | の念佛なりと云るゝが。彼文に。維摩經の心淨土淨の |
Z14_0208B12: | 文を引けるに非ずや。理持に通ずること。分明なるに |
Z14_0208B13: | 非ずや。かくの如く娑婆自力の○玉ふと云るゝは。 |
Z14_0208B14: | 此四計り。何にやら聞へぬ云分。加樣の麤き見解〓 |
Z14_0208B15: | 無理なる見樣をし。此段に就ては。彼人こそと。思 |
Z14_0208B16: | はる。 百題自在坊風を出さるゝものなりや。 此 |
Z14_0208B17: | は。此方に云言ばを。用ひられたれども。譯の聞へぬ |