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Z1430 即心念仏弾妄録細評 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0199A01: 卽心念佛彈妄錄細評
Z14_0199A01:
Z14_0199A02:              老苾芻  光謙 撰
Z14_0199A03:  彈妄錄。もはや辨ずるに及ばぬことなれども。苦勞
Z14_0199A04:  ながら。辨じ玉へ。辨じ玉はゞ。また色色のこと出
Z14_0199A05:  て。初學の爲になるべしと。すゝむる人あれば。委
Z14_0199A06:  細に批評して。名細評
Z14_0199A07: 彈曰。これ例の紛らかしたる云分なり○なを下にて
Z14_0199A08: 云べし。凡そ。彼人。自分の知らぬこと。得合點せぬ
Z14_0199A09: こと。會通のならぬことは。紛らかすと云るゝなり。
Z14_0199A10: 此方が。紛らかすには非ず。彼人の紛れなり。 加樣
Z14_0199A11: に云が。凡例と云ものなり。此義を。知らんと思ふ初
Z14_0199A12: 學は。左傳などを。前に引きしにて。心得べし。又義例
Z14_0199A13: 隨釋一の三帋二の三帋を見るべし。同じからず。 何とて同
Z14_0199A14: じからざるや。卽心念佛談義本と云は。四明の語を題
Z14_0199A15: とするに非ずや。正しく鈔の文○云ものなり。此
Z14_0199A16: 方には。一章一篇の講釋とは。違へりと云に。たゞ四
Z14_0199B01: 句の文の講釋のことを。取り出さるゝは。すり違ふた
Z14_0199B02: る會通なり。此こそ。會通ならずして。紛らかすな
Z14_0199B03: れ。說文○何ぞや。能く人の知りたること。云に及
Z14_0199B04: ばぬこと。譯もなひ。其方の後に云るゝ通りに上下
Z14_0199B05: の文意が相契。後の此方の。上下の文意のことは。
Z14_0199B06: 心服と見へたり。 全く序文の意にてもなき佛や大
Z14_0199B07: 菩薩に約し色色の法を說きさま〲の法文を授るこ
Z14_0199B08: とと云て。 適時に之巧と云は。四明のならぬ處な
Z14_0199B09: るゆへ。佛や。大菩薩を指すと云は。序文の意明白な
Z14_0199B10: り。上下の文意に相契はぬことを云るゝが故。多
Z14_0199B11: 事相と云ゆへ。上の文にも。符契せるものを。口
Z14_0199B12: を違へ彼文の講釋に非ずと。 口を違へは。せぬな
Z14_0199B13: り。人の口を。無理に。ねぢゆがむると。云ものなり。
Z14_0199B14: 合點よき人は。合點なるべし。一章一篇の講釋とこそ
Z14_0199B15: 云。彼の四句の文の講釋とは。云ぬなり。さて一篇
Z14_0199B16: ○云分なり。彼人云れたりとは。此方には云ず。彼文
Z14_0199B17: の講釋の樣に覺へてとこそ。云たれ。また紛らかさ

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