浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0196A01: | 右七十五箇條は。墮負閉口なり。少少の違ひは。あ |
Z14_0196A02: | るべけれども。先づ右の通りなり。或問七十五紙の |
Z14_0196A03: | 內。七十五箇條の墮負閉口なれば。此度答へられた |
Z14_0196A04: | る分は。至極少分のことなり。其少分の答へも。言 |
Z14_0196A05: | の長き分にて。義理は甚だ少なく。義理は甚だ邪僻 |
Z14_0196A06: | なることなり。今は且く略して辨ぜず。 |
Z14_0196A07: | |
Z14_0196A08: | 拙衲。誠に旦暮の身なれば。重ねて辨ずる義は。期 |
Z14_0196A09: | し難ければ。彼人の至極無理妄難。甚だしき相違の |
Z14_0196A10: | 處を。今少少此れを辨ぜん。 |
Z14_0196A11: | 彈妄二十七紙に。此度は。其口を俄かに翻轉し。○立義を |
Z14_0196A12: | 改張し。又四十一紙より四十四紙の始めまで |
Z14_0196A13: | 箴曰。右の兩處に。譯もなきことを。長長と云る。委細 |
Z14_0196A14: | に尤めば。長くなりて。讀む人を惱まさんことを恐れ |
Z14_0196A15: | て。取レ要難ずるなり。先づ俄かに改轉するには。非ざ |
Z14_0196A16: | るなり。但だ一字の筆誤を改むるなり。さて偸かに念 |
Z14_0196A17: | の字に。作りかへてと云て。四明の終不三偸換二文字一の |
Z14_0196B01: | 語を引て。山外風を學ぶと云る。此れを。正直なる難 |
Z14_0196B02: | と思るゝや。此方は。彰灼明白に。筆誤なるゆへ。今改 |
Z14_0196B03: | めて。念の字に作ると。書き置けり。此れが偸かに換 |
Z14_0196B04: | ると云ものなりや。承りたし。若し顯はに改むると。 |
Z14_0196B05: | 偸かに換ると。同じことなりと云れば。文盲千萬な |
Z14_0196B06: | り。さて立義を改轉すと云るゝは。無理至極なり。 |
Z14_0196B07: | 筆誤の通りでは。結句立義が替るなり。念の字に改む |
Z14_0196B08: | れば。二書の立義に。符契するなり。それがなにとて。 |
Z14_0196B09: | 改轉になるや。承りたし。さて旁觀記。台宗綱要を |
Z14_0196B10: | 證據として。改めたるを。一圓聞へぬこと。何とて筆 |
Z14_0196B11: | 誤にて。念の字なることが知るゝや。不審なりと云 |
Z14_0196B12: | る。此云分は。妄難の至極なり。凡そ破立は。人の云分 |
Z14_0196B13: | を能く知て。辨ずるものなり。此方の二書を引ける意 |
Z14_0196B14: | を。得合點せずして。難ぜらるゝは。無理妄難の至極 |
Z14_0196B15: | なり。此方の意は。觀の字にては。二書の立義と。相違 |
Z14_0196B16: | するゆへ。二書の立義に依て。觀の字筆誤と極むるな |
Z14_0196B17: | り。此れ則ち觀の字にては。觀佛と。念佛とが分れず。 |