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Z1420 即心念仏弾妄録略箴 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0196A01:  右七十五箇條は。墮負閉口なり。少少の違ひは。あ
Z14_0196A02:  るべけれども。先づ右の通りなり。或問七十五紙の
Z14_0196A03:  內。七十五箇條の墮負閉口なれば。此度答へられた
Z14_0196A04:  る分は。至極少分のことなり。其少分の答へも。言
Z14_0196A05:  の長き分にて。義理は甚だ少なく。義理は甚だ邪僻
Z14_0196A06:  なることなり。今は且く略して辨ぜず。
Z14_0196A07:
Z14_0196A08:  拙衲。誠に旦暮の身なれば。重ねて辨ずる義は。期
Z14_0196A09:  し難ければ。彼人の至極無理妄難。甚だしき相違の
Z14_0196A10:  處を。今少少此れを辨ぜん。
Z14_0196A11: 彈妄二十七紙に。此度は。其口を俄かに翻轉し。○立義を
Z14_0196A12: 改張し。又四十一紙より四十四紙の始めまで
Z14_0196A13: 箴曰。右の兩處に。譯もなきことを。長長と云る。委細
Z14_0196A14: に尤めば。長くなりて。讀む人を惱まさんことを恐れ
Z14_0196A15: て。取要難ずるなり。先づ俄かに改轉するには。非ざ
Z14_0196A16: るなり。但だ一字の筆誤を改むるなり。さて偸かに念
Z14_0196A17: の字に。作りかへてと云て。四明の終不偸換文字
Z14_0196B01: 語を引て。山外風を學ぶと云る。此れを。正直なる難
Z14_0196B02: と思るゝや。此方は。彰灼明白に。筆誤なるゆへ。今改
Z14_0196B03: めて。念の字に作ると。書き置けり。此れが偸かに換
Z14_0196B04: ると云ものなりや。承りたし。若し顯はに改むると。
Z14_0196B05: 偸かに換ると。同じことなりと云れば。文盲千萬な
Z14_0196B06: り。さて立義を改轉すと云るゝは。無理至極なり。
Z14_0196B07: 筆誤の通りでは。結句立義が替るなり。念の字に改む
Z14_0196B08: れば。二書の立義に。符契するなり。それがなにとて。
Z14_0196B09: 改轉になるや。承りたし。さて旁觀記。台宗綱要を
Z14_0196B10: 證據として。改めたるを。一圓聞へぬこと。何とて筆
Z14_0196B11: 誤にて。念の字なることが知るゝや。不審なりと云
Z14_0196B12: る。此云分は。妄難の至極なり。凡そ破立は。人の云分
Z14_0196B13: を能く知て。辨ずるものなり。此方の二書を引ける意
Z14_0196B14: を。得合點せずして。難ぜらるゝは。無理妄難の至極
Z14_0196B15: なり。此方の意は。觀の字にては。二書の立義と。相違
Z14_0196B16: するゆへ。二書の立義に依て。觀の字筆誤と極むるな
Z14_0196B17: り。此れ則ち觀の字にては。觀佛と。念佛とが分れず。

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