浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0195A01: | れども。何の挨拶もなし。彼人等の。指し合ひにな |
Z14_0195A02: | ることゆへ。だまられたるか。 |
Z14_0195A03: | 一談義本の。前後相違を云立らるゝゆへ。相違に非ず |
Z14_0195A04: | と。辨じたり。得合點せられぬか。心服か。閉口。 |
Z14_0195A05: | 一龍女。千代野などを。出したるに就て。左樣の人は。 |
Z14_0195A06: | すくなしと云るゝ文盲を。難じたる一段。會通な |
Z14_0195A07: | し。 |
Z14_0195A08: | 一千代野などが如き。聰明なる人を。見たるやと不審 |
Z14_0195A09: | せらる。此れを難ずるに就て。西國の法華讀のこと |
Z14_0195A10: | を。出したり。返答なし。彼法華讀みに。去秋對面し |
Z14_0195A11: | て。法華一卷讀めるを。親しく聽聞したり。文盲な |
Z14_0195A12: | る人が。疑ひたれども。疑ひなきことなり。 |
Z14_0195A13: | 一能く敎ゆる人も。まれなりと云るゝゆへ。なるほ |
Z14_0195A14: | ど。彼人などは。一向にならずと云一段。會通なし。 |
Z14_0195A15: | 一他宗よより難破せばと。云るゝに就て。それは。先 |
Z14_0195A16: | づ禪宗にては。あるまじと云事の念佛に。漏る機あ |
Z14_0195A17: | り。念佛無間と云。宗旨なりと云難に。きつしりと。 |
Z14_0195B01: | つまられたりと見ゆるなり。閉口尤も。 |
Z14_0195B02: | 一天台宗は。徧く萬機を利することなるに等と。云る |
Z14_0195B03: | ゝゆへ。此れは四明を。難ぜらるべきことなりと |
Z14_0195B04: | 云。重ねての難。曾て會通なし。 |
Z14_0195B05: | 一先師の卽心念佛に就て。行業記と。作智信女の示し |
Z14_0195B06: | とには。聞へぬことを。何かと云るれども。拙衲へ |
Z14_0195B07: | の示しには。持名念佛と云言。分明なるゆへ。其の |
Z14_0195B08: | 方の談義とは。違ふとばかり云れて。違ひたる譯 |
Z14_0195B09: | は。曾て云れず。墮負閉口分明なり。先師の卽心念 |
Z14_0195B10: | 佛のことを云れば。持名念佛の言の分明なる。拙衲 |
Z14_0195B11: | への示しを。委細に辨ぜられひでは。かなはぬこと |
Z14_0195B12: | なるに。それをば。疎略にせらるゝは。墮負ゆへな |
Z14_0195B13: | り。其方の談義本にはと云るゝより下の七行餘は。 |
Z14_0195B14: | 觀佛のことを云て。持名のことは。云れぬなり。す |
Z14_0195B15: | り違ふたる答へなれば。答へと云ものにてはなき |
Z14_0195B16: | なり。持名念佛にて。一心三觀の難レ續の智を續く |
Z14_0195B17: | は。卽心念佛にてなくて。何ぞや。 |