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Z1420 即心念仏弾妄録略箴 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0193A01: 一事理の二行を具足する。天台宗の意に背くと云る
Z14_0193A02:  ゝゆへ。勿體なきことを云る。四明を難ずるなりと
Z14_0193A03:  難ぜり。會通なし。
Z14_0193A04: 一觀佛には大功德あるべし。理持は。功德深かるまじ
Z14_0193A05:  と。云るゝゆへ。此れは淨土宗も。餘りうれしがる
Z14_0193A06:  まじ等と。難じたり。心の底の迷惑。知られたり。何
Z14_0193A07:  とも得云れず。
Z14_0193A08: 一人を紛らかすと。云るゝゆへ。彼人などの自らの紛
Z14_0193A09:  れなり。一切の經論に於て。紛れたることはなしや
Z14_0193A10:  と。難じたり。閉口。
Z14_0193A11: 一いか樣なるものにて。合點ゆかずやと。尋ねらるゝ
Z14_0193A12:  ゆへ。此方より。まだ得と聞かぬ人にて候と。答へ
Z14_0193A13:  たり。
Z14_0193A14: 一合點のゆかぬは。いかなる人もの內かと。云るゝゆ
Z14_0193A15:  へ。內外の二人を。出したり。重ねて得難ぜられず。
Z14_0193A16:  兩條共に。墮負灼然。
Z14_0193A17: 一又合點せひでも。卽心念佛の名を聞ても。大功德あ
Z14_0193B01:  るべしと云こと。何とも得云れず。
Z14_0193B02: 一腰のすゑ樣のこと。生れつきたる四端と。それを擴
Z14_0193B03:  充する力らを用ゆるとの分ちを。示したり。一言も
Z14_0193B04:  なし。此ことは。去人。彼人を別して見かぎりたる
Z14_0193B05:  處なり。墮負明白。彌々人が胡盧すべし。
Z14_0193B06: 一補助記に引き置ける。藕益の學道無基の語を出せ
Z14_0193B07:  る一段。一言もなきは。心底の迷惑。をしはかられ
Z14_0193B08:  たり。
Z14_0193B09: 一開解定境用觀等と云るゝゆへ。問詰錄を書き出し
Z14_0193B10:  て見せたり。心底さぞ迷惑ならん。
Z14_0193B11: 一解行顛倒と云るゝゆへ。明の字を合點せられぬゆ
Z14_0193B12:  へと。難じたり。閉口。
Z14_0193B13: 一從來內外境觀の分ちを不知と。云るゝゆへ。無慚
Z14_0193B14:  愧至極と云て。九十餘條の問に。一言も會通せられ
Z14_0193B15:  ずと。難じたるに。此度うはさはせらるれども。九
Z14_0193B16:  十餘條の問の。一答も得出されず。此れには。九十
Z14_0193B17:  餘條の閉口ありとも。云べし。

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