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Z1420 即心念仏弾妄録略箴 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0192A01:  言相違と難ぜり。一言の返答なし。
Z14_0192A02:   執持名號一心不亂に就て。諸師異解あること。或
Z14_0192A03:   問の首書に。記すが如し。
Z14_0192A04: 一天台宗の理持とは。念佛する的をと云るゝゆへ。難
Z14_0192A05:  じたり。閉口。
Z14_0192A06: 一談義本は。我心を離れずと。知るとばかりあるゆへ
Z14_0192A07:  に。理持とは云れずと云るゝを難ぜり。同前。
Z14_0192A08: 一妙立和尙の歌を。出さるゝに就て。前書に相違せり
Z14_0192A09:  と難ぜり。同前。
Z14_0192A10:   此段の末に。或問に書入れ置けることあり云云
Z14_0192A11: 一旁觀記の如く。念念に此理を照して。念佛申すとは
Z14_0192A12:  云ずと。云るゝを。難じたり。閉口。
Z14_0192A13: 一台宗綱要と。相違と云るゝゆへ。難じたり。墮負明
Z14_0192A14:  白。
Z14_0192A15: 一淨土宗や。一向宗の。實報淨土の談義を。尼入道。殊
Z14_0192A16:  の外難有がると云ことを。いへり。卽心念佛の勸
Z14_0192A17:  めに就て。類例せねば。かなはぬことなり。何の挨
Z14_0192B01:  拶もせられず。
Z14_0192B02: 一此理を知るとは。たゞこれ妙解の分齊と云るゝゆ
Z14_0192B03:  へ。此れを難じて。補助記に引き置ける。藕益の語
Z14_0192B04:  を出せり。一言もなし。
Z14_0192B05: 一吾心を離れずと云ことを。知り覺へてと云は。淺く
Z14_0192B06:  眛き下根の人なりと云るゝゆへ。藕益の語を引て
Z14_0192B07:  難ぜり。閉口。
Z14_0192B08: 一さて此れは。大切なることなるほどに。初學能く聞
Z14_0192B09:  き玉へと云一段の。挨拶なし。兎角彼人は。敎觀の
Z14_0192B10:  大切なることには。心が留まらず。尼入道勸めにば
Z14_0192B11:  かり。心ある人ゆへ。亦閉口。
Z14_0192B12: 一楞嚴の貫攝の文を引たること。實に肝要なること
Z14_0192B13:  なれども。同前。
Z14_0192B14: 一淺深明眛の品を分つ。卽心念佛は。經にも。疏にも。
Z14_0192B15:  見へず等と云るゝゆへ。此れを難じて。止觀の文
Z14_0192B16:  や。中峰の語を出せり。極めて肝要の義なれども。
Z14_0192B17:  墮負ゆへ閉口。

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