浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0190A01: | 九十餘條の閉口のことを。出して難じたり。然るに |
Z14_0190A02: | 此度。うはさばかりを云て。一言も會通せられね |
Z14_0190A03: | ば。昔の閉口。今に開けぬなり。 |
Z14_0190A04: | 一心觀爲宗は。觀經のことなるが。心觀の二字。修心 |
Z14_0190A05: | 妙觀の四字は。通じたる言なりと難ず。此にも。ぎ |
Z14_0190A06: | つとつまられたり。 |
Z14_0190A07: | 一稱名念佛。慧心の。始めて立玉ふことにてはなき |
Z14_0190A08: | に。此れは。法然上人。いなことをの玉へるなりと |
Z14_0190A09: | 難ず。此も亦閉口。尤も法然上人のことにてはあれ |
Z14_0190A10: | ども。法然上人。信仰の人なるからは。會通せられ |
Z14_0190A11: | ひて。かなはぬことなるに。何とも云れぬなり。 |
Z14_0190A12: | 一西敎寺の開山と云は。相違なりと難ず。決定せる相 |
Z14_0190A13: | 違ゆへ。閉口の筈なり。尤も輕きことにてはあれど |
Z14_0190A14: | も。如法者の議論なれば。誤まりならば誤まり。覺 |
Z14_0190A15: | へそこなひならば覺へそこなひと。斷はらるべき |
Z14_0190A16: | ことなり。彼人。昔しよりすてがな一つにても。人 |
Z14_0190A17: | に云れては。改ためらるゝことにてはなし。其持病 |
Z14_0190B01: | 今に平愈せず。 |
Z14_0190B02: | 一傳敎。慈覺。慈慧。慧心の念佛。皆卽心念佛なりと云 |
Z14_0190B03: | こと。委細に書示したれども。何とも云ずに。指し |
Z14_0190B04: | 置かる。極めて大切のことなるに。得云れぬは。墮 |
Z14_0190B05: | 負明白なるに非ずや。 |
Z14_0190B06: | 一往生要集は。法然上人の勸めと。違ひたる證據。彼 |
Z14_0190B07: | 集の丁付をし。彼文を引て明らかに示せども。うは |
Z14_0190B08: | さばかりを云て。會通はせられぬなり。墮負ゆへに |
Z14_0190B09: | 非ずや。 |
Z14_0190B10: | 一下の鈔の。卽心念佛の言。意廣しと云。一段の分註 |
Z14_0190B11: | を。何ともうはさもせられず。墮負了了。 |
Z14_0190B12: | 一何れの處にか。佛の名を唱ふると。あるやと云るゝ |
Z14_0190B13: | ゆへ。下品の上生下生に。二處までありと云て。段 |
Z14_0190B14: | 段理窟をつめたり。一言の返答なし。此ことも。拙 |
Z14_0190B15: | 衲ばかりにてなし。世上に難ずる人あるなり。 |
Z14_0190B16: | 一心作心是の文は。談義者のにげ口に云れんと思ふ |
Z14_0190B17: | 文と。云るゝを。ひしと難じたるに。何の云分も得 |