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Z1420 即心念仏弾妄録略箴 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0190A01:  九十餘條の閉口のことを。出して難じたり。然るに
Z14_0190A02:  此度。うはさばかりを云て。一言も會通せられね
Z14_0190A03:  ば。昔の閉口。今に開けぬなり。
Z14_0190A04: 一心觀爲宗は。觀經のことなるが。心觀の二字。修心
Z14_0190A05:  妙觀の四字は。通じたる言なりと難ず。此にも。ぎ
Z14_0190A06:  つとつまられたり。
Z14_0190A07: 一稱名念佛。慧心の。始めて立玉ふことにてはなき
Z14_0190A08:  に。此れは。法然上人。いなことをの玉へるなりと
Z14_0190A09:  難ず。此も亦閉口。尤も法然上人のことにてはあれ
Z14_0190A10:  ども。法然上人。信仰の人なるからは。會通せられ
Z14_0190A11:  ひて。かなはぬことなるに。何とも云れぬなり。
Z14_0190A12: 一西敎寺の開山と云は。相違なりと難ず。決定せる相
Z14_0190A13:  違ゆへ。閉口の筈なり。尤も輕きことにてはあれど
Z14_0190A14:  も。如法者の議論なれば。誤まりならば誤まり。覺
Z14_0190A15:  へそこなひならば覺へそこなひと。斷はらるべき
Z14_0190A16:  ことなり。彼人。昔しよりすてがな一つにても。人
Z14_0190A17:  に云れては。改ためらるゝことにてはなし。其持病
Z14_0190B01:  今に平愈せず。
Z14_0190B02: 一傳敎。慈覺。慈慧。慧心の念佛。皆卽心念佛なりと云
Z14_0190B03:  こと。委細に書示したれども。何とも云ずに。指し
Z14_0190B04:  置かる。極めて大切のことなるに。得云れぬは。墮
Z14_0190B05:  負明白なるに非ずや。
Z14_0190B06: 一往生要集は。法然上人の勸めと。違ひたる證據。彼
Z14_0190B07:  集の丁付をし。彼文を引て明らかに示せども。うは
Z14_0190B08:  さばかりを云て。會通はせられぬなり。墮負ゆへに
Z14_0190B09:  非ずや。
Z14_0190B10: 一下の鈔の。卽心念佛の言。意廣しと云。一段の分註
Z14_0190B11:  を。何ともうはさもせられず。墮負了了。
Z14_0190B12: 一何れの處にか。佛の名を唱ふると。あるやと云るゝ
Z14_0190B13:  ゆへ。下品の上生下生に。二處までありと云て。段
Z14_0190B14:  段理窟をつめたり。一言の返答なし。此ことも。拙
Z14_0190B15:  衲ばかりにてなし。世上に難ずる人あるなり。
Z14_0190B16: 一心作心是の文は。談義者のにげ口に云れんと思ふ
Z14_0190B17:  文と。云るゝを。ひしと難じたるに。何の云分も得

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