浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0186A01: | なり。初心なる佛學者の爲。略して之を云。凡例の |
Z14_0186A02: | 二字は。左傳序が。根本なり。云。其發レ凡以言レ例。皆 |
Z14_0186A03: | 經レ國之常制等とあり。林堯叟が註に云。左傳之中發レ |
Z14_0186A04: | 凡言レ例。如下隨公七年。凡諸候同盟。于レ是稱レ盟之類。有二 |
Z14_0186A05: | 五十條一。皆以二凡字一。發二明類例一。凡例の二字に。點を |
Z14_0186A06: | 付れば。凡の例。凡ての例なり。凡は。凡ての辭ばなれ |
Z14_0186A07: | ば同じことなり。玉篇に。凡非レ一也とあり。凡の例。 |
Z14_0186A08: | 凡ての例と云は。所すべにも能すべにも。數多あるこ |
Z14_0186A09: | となり。五十條などゝ云は。能すべの數なり。然れば。 |
Z14_0186A10: | 凡例と云ものは。皆其書にあることを示して。心得置 |
Z14_0186A11: | ねばかなはぬことなり。凡そ加樣なるは。こうしたこ |
Z14_0186A12: | とと。類例するなり。然るに。此度。三箇條を凡例と云 |
Z14_0186A13: | るゝは。何れも皆。彈妄錄の上になきことを。云たる |
Z14_0186A14: | ものなり。めづらしき。凡例かな。第二。第三は。勿論。 |
Z14_0186A15: | 錄になきことなり。第一箇條は。錄にあることの樣な |
Z14_0186A16: | れども。根本の文義を專ら辨ずるを。凡例にすぺき樣 |
Z14_0186A17: | は。なきことなり。知れたることなればなり。此箇條 |
Z14_0186B01: | も。墮負閉口の云紛らかしと云は。今はたゞ。根本を |
Z14_0186B02: | 辨ずと。云るゝゆへなり。此は。會通せられひでかな |
Z14_0186B03: | はぬことが。甚多きゆへ。其閉口を。云紛らかさん爲 |
Z14_0186B04: | に。但根本を辨ずと。云るゝなり。其上。錄の中。根本 |
Z14_0186B05: | の四句の外のこと共が。大分これあるに。何とて。た |
Z14_0186B06: | ゞ根本を辨ずと云るゝや。妄言に非ずや。 第二條 |
Z14_0186B07: | は。枝葉旁義に。及ばずとあれば。此亦錄の中になき |
Z14_0186B08: | ことなり。何ぞ凡例と云んや。此れ正の墮負閉口の云 |
Z14_0186B09: | 紛らかしなるに非ずや。また見る人之を知るべしと |
Z14_0186B10: | 云るゝは。錄を見る人と云ことが。此は凡例にして。示 |
Z14_0186B11: | さるゝに及ばぬことなり。錄を見れば。その有無は明 |
Z14_0186B12: | かに知るゝことなるがゆへなり。若し又この箇條を |
Z14_0186B13: | 見る人と云ことか。それならば。三箇條の中。第二條 |
Z14_0186B14: | に。別して念を入らるゝことは。何ぞや。其上。枝葉 |
Z14_0186B15: | 旁義も。錄の中にあることどもなれば。此亦妄言な |
Z14_0186B16: | り。第三條は。猶以て墮負閉口の。云紛らかしなり。 |
Z14_0186B17: | 此は。此方より二千酬に數へ立たる。九十餘條の閉口 |