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Z1420 即心念仏弾妄録略箴 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0185A01: は。道理は勿論。文字の點。てにはにても。吟味せね
Z14_0185A02: ば。ならぬ處あるなり。尤も點は。どうつけても。苦し
Z14_0185A03: からぬ處もあるなり。今此二句は。板點の通りにて
Z14_0185A04: は。譯が聞へぬなり。改張顯然として墮負明白なれ
Z14_0185A05: ば。彼人の自分定め。誰か之を信用せん。見墻別
Z14_0185A06: 舍之淺深。觀序知述作之難易と云り。此序旣に譯も
Z14_0185A07: なきことなれば。正說の。彈妄に非ずして。妄彈なる
Z14_0185A08: こと知れたり。
Z14_0185A09:  凡 例
Z14_0185A10: 一妙宗鈔に。適時之巧。非我所一レ能等といへるは。談
Z14_0185A11:  義本の根本。綱格の文なるが。此は理の觀念を明し
Z14_0185A12:  て。口稱の念佛を示す文には非ず。又四明尊者も。
Z14_0185A13:  理觀の一道を專らとせず。事相本願の念佛を。普く
Z14_0185A14:  萬人に勸め玉ひ。なを天台。慈雲。慧心。眞盛等の宗
Z14_0185A15:  師も。なる程事の念佛を。弘通し玉ふと云義。又絕
Z14_0185A16:  待に照す。卽心の妙觀は。覺えたり。思ふたりする
Z14_0185A17:  樣なるものには非ずと云義さへ。明かに顯るれば。
Z14_0185B01:  談義本幷に或問の。云云たる妄說は。自ら一時に破
Z14_0185B02:  廢し。辨僞の能破。よく成立するが故。今はたゞ此
Z14_0185B03:  根本の文義を辨ずるなり。
Z14_0185B04: 一菴主。從來人と議論せらるゝに。自義敗壞せんとす
Z14_0185B05:  れば。旁論枝說にて。廣く紛らかし。轉計麤言にて。
Z14_0185B06:  巧みに紛らかさるゝが故。今は隨分紛らかさぬ樣
Z14_0185B07:  にと思ふて。枝葉旁義に及ばず。見人之を知ぬべ
Z14_0185B08:  し。
Z14_0185B09: 一內外境觀の論。菴主の立義は。妙宗十義書に背て。
Z14_0185B10:  墮負分明なるに。なを慚悔の心なく。此度何か過言
Z14_0185B11:  せらるゝは。笑止なること。辨斥したきことどもな
Z14_0185B12:  れども。此は別の所論なれば。且く此に略す。
Z14_0185B13: 箴曰。此凡例。凡例とあるほどに。凡例かと思へば。凡
Z14_0185B14: 例には非ず。三箇條共に。自分の墮負閉口の云紛らか
Z14_0185B15: しなり。此則根本。凡例と云二字の字義を。知られぬ
Z14_0185B16: 文盲より出づることなり。一書にさへすれば。凡例と
Z14_0185B17: 心得られたりと。見へたり。儒者は。能く知たること

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