浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0179A01: | 全文を出すに。妙宗鈔に。禀二圓說一者。初心卽用二佛智一 |
Z14_0179A02: | 照レ境。故能信二解諸法實相一。乃至若離二心緣能所等相一。名 |
Z14_0179A03: | 爲二實相一。介爾有レ相。卽爲二魔事一。故別敎已下。至二六道 |
Z14_0179A04: | 法一。皆有二能所心緣等相一。魔能說レ之。悉名二魔事一乃至以二 |
Z14_0179A05: | 此覺心一。觀二於依正一。能所卽絕。待對斯忘。妙觀之宗。自レ |
Z14_0179A06: | 玆而立といへり。此鈔文をよく見られよ。圓頓の行人 |
Z14_0179A07: | は。初心始行より。諸法實相を信解すれば。三乘の聖 |
Z14_0179A08: | 智に超過し。究竟の佛の智慧を用て。名字の相も。心 |
Z14_0179A09: | 緣の相も。能所言說の相をも。〓と〲く離れて。所 |
Z14_0179A10: | 觀の境を。待對を忘れ。能所を絕して。觀じ照す妙觀 |
Z14_0179A11: | を用るなり。 |
Z14_0179A12: | 復二楊文公一書に。若し今圓に論ぜば。不レ離而離。初 |
Z14_0179A13: | 心能離二佛之所一レ離。以二一心三觀。卽佛智一故との玉 |
Z14_0179A14: | へるも。亦此意なり。初心は爾らず。後心に至て。 |
Z14_0179A15: | 方に離ると云は。權敎の意なり。圓頓は初後不 |
Z14_0179A16: | 二にして。後心の佛智を。初心始行より用るが |
Z14_0179A17: | 故。用る所の觀智に。能所心緣等の相は。全くな |
Z14_0179B01: | きことなり。因て妙宗鈔に。圓人始終能用二上品 |
Z14_0179B02: | 寂光理一。而爲二觀體一との玉へり。 |
Z14_0179B03: | もし介爾も。能所心緣。名字等の相あるは。全く佛智 |
Z14_0179B04: | の照す實相には非ず。悉く魔事と名くと示し玉へば。 |
Z14_0179B05: | 今圓人の卽心念佛を云として。三諦の理の明かなら |
Z14_0179B06: | ず。未だ圓解の開けぬ人の。西方の彌陀を。我心の內 |
Z14_0179B07: | の彌陀なりと。其名相を認て思ふたり。學問せぬ人 |
Z14_0179B08: | の。功を積んでくりかへし。忘れぬ樣に。覺えたりす |
Z14_0179B09: | ると云は。大に心緣の相もあり。能思所思も。能覺所 |
Z14_0179B10: | 覺も有て。能所絕せず。待對忘れざれば。四明所說の。 |
Z14_0179B11: | 卽心念佛の妙觀には非ず。卽ちこれ魔事を行ずと云 |
Z14_0179B12: | ものなり等といへり。此辨僞に妙宗を引たる一段を。 |
Z14_0179B13: | 熟覽せん人は談義本に思ふたり。覺えたりして。能所 |
Z14_0179B14: | の相もあり。心緣の相もあるは。魔事の卽心念佛にし |
Z14_0179B15: | て。四明の祖意に違することを。合點なるべし。因て |
Z14_0179B16: | 今煩重なれども。其全文を出すなり。此妙宗文は。其 |
Z14_0179B17: | 方の大違文にして談義本の妄義。明かに顯はるゝが |