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Z1400 即心念仏安心決定談義本或問 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0131A01: ぬなり。談義本の云分にては。たゞ理觀の一道ばか
Z14_0131A02: りと。此はいなことを云る。談義本の卽心念佛は。理
Z14_0131A03: 持にてこそあれ。理觀觀想にてはなきなり。理持を務
Z14_0131A04: れば。自ら事持は收るなり。四明事の一心。理の一心を
Z14_0131A05: 釋して。事未必理。理必具事と。釋し玉へり。然れば。
Z14_0131A06: 天台宗の卽心念佛理持を勤る人は。法然流の事の念
Z14_0131A07: 佛は。自勤めてをるなり。法然流の事の念佛は。台家
Z14_0131A08: の卽心念佛の理持を收むることは。ならぬなり。
Z14_0131A09: 辨僞にさて末世の○迷亂すべきなり。此段。談義本
Z14_0131A10: の前後の相違を云ひ立らる。此は智慧が昩らき故か。
Z14_0131A11: 又何なりとも無理を云て。難ぜんと云心入れか。談義
Z14_0131A12: 本を。得合點せられぬか。忘れられたるか。此方の心
Z14_0131A13: を。曾て知られず。此方に當らぬことなれば。かまわ
Z14_0131A14: ぬことなり。此方には。此安心に。淺きあり。深きあ
Z14_0131A15: り等と。了了分明に書き置けり。男女ともに。智慧聰
Z14_0131A16: 明なる生れ付あり等と云は。淺きより深きに引き入
Z14_0131A17: る方に約して。云ことなり。如何なる人も。合點行べ
Z14_0131B01: し等と云は。深きより淺きに及ぼす方にて。云なり。
Z14_0131B02: かく云を。賢き人は。早速合點なるべし。彼人は。何程
Z14_0131B03: 云ても。合點せられまじ。因て具に云ず。
Z14_0131B04: 辨僞にさて其智慧聰明○難き談義本なり。此段。彼
Z14_0131B05: 人の無識。妄料簡どもなり。龍女。韋提希。千代野など
Z14_0131B06: を。出したるに付て。加樣の人は。千萬人の中にも少
Z14_0131B07: しと。云るゝこと。なるほど少きにてはあるなり。さ
Z14_0131B08: れども。古の人ほどにこそなくとも。當今とても。卽
Z14_0131B09: 心念佛の行を。立て得るこそ難かるべけれ。卽心念佛
Z14_0131B10: の。安心を決定するほどのことは。昩きか淺きか。な
Z14_0131B11: るまじきものに非ず。去年より傳へ聞に。談義本を見
Z14_0131B12: て。安心決定したり。合點したりと云。道俗男女多き
Z14_0131B13: なり。今時卽心念佛行れまじとは。云れぬことなり。
Z14_0131B14: 兎角。見賢思齊が。よきなり。我等はならぬとて。身
Z14_0131B15: を見限るは。自棄と云て甚だわるき事なり。又甘じて
Z14_0131B16: 下根と云て。わるきことなり。左樣に多く澤山に。
Z14_0131B17: 六祖や。千代野が如き。智慧聰明なる人を。見られた

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