浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0127A01: | 律儀多きは。四端擴充の心掛。曾て無ゆへなり。四端 |
Z14_0127A02: | を生れ付て持たる邊と。擴充の力を用る邊と。大に異 |
Z14_0127A03: | なるに。曾て知られぬ故。譯もなきことを云る。一向 |
Z14_0127A04: | 合點なきゆへ。人の書置きたるを見ても。得合點せら |
Z14_0127A05: | れぬなり。談義本には。此心を。推し立て推しひろめ。 |
Z14_0127A06: | 此念を失なわず。そだて守るが。念佛申の手前。腰の |
Z14_0127A07: | すゑやうなりと。書置きしは。四端を。をしひろめて。 |
Z14_0127A08: | 人の心を。そだて守る方を。念比に云たるなり。根本 |
Z14_0127A09: | 合點なきゆへ。拙衲が言が。目に見えぬなり。補助記 |
Z14_0127A10: | に引置ける。藕益の。若不下從二眞儒下レ手處一下上レ手。則學 |
Z14_0127A11: | 道無レ基とあるも。根本合點せられぬゆへ。見られて |
Z14_0127A12: | も。見へぬと見へたり。誠者。天之道也。思レ誠者。人之 |
Z14_0127A13: | 道也なるゆへ。誠を立て。四端ををしひろむるが。儒 |
Z14_0127A14: | 者の極めて肝要なることなり。佛者より云ば。五常と |
Z14_0127A15: | 五戒とは。古より同じ意と云なり。五戒は。金光明の |
Z14_0127A16: | 文句にこれある通。大小乘の根本なり。五戒と同じ意 |
Z14_0127A17: | なる。四端の心を失ぬを。卽心念佛の行者の。腰のす |
Z14_0127B01: | へ樣には。不足なりと云れば。此外には。何を基本と |
Z14_0127B02: | すべきや。 |
Z14_0127B03: | 辨僞に今圓人の卽心念佛を談ずる○用心すべし。此 |
Z14_0127B04: | 四紙計。又譯もなきことどもなり。開解定境用觀等と |
Z14_0127B05: | 云るゝこと。此は今にあつては。學者の能く知りたる |
Z14_0127B06: | こと。云に及ばぬ義を。述らるゝなり。其上。此こと |
Z14_0127B07: | は。先年往復の最初に。此方より初て。云聞せたるこ |
Z14_0127B08: | となり。されば。問詰錄の初に載せたる。脇の人の。二 |
Z14_0127B09: | 境の辨と云。假字書に云。此は開解立行。定境用觀の |
Z14_0127B10: | わかち。解行殊致緖餘集觀境眞妄論中解行殊致の一篇ありのきみなど。前か |
Z14_0127B11: | どより。分明に合點したるに非ざる故なるべし。開二 |
Z14_0127B12: | 妙解於定境之前一。用二妙觀於定境之後一のわけを。よく |
Z14_0127B13: | しりたる人ならば。此難はあるまじきことなり。何ぞ |
Z14_0127B14: | 妙解が一ならば。定境も分るまじと可レ難やとあり。 |
Z14_0127B15: | 此度子細らしく云るゝ趣なり。 圓解も開けず○あ |
Z14_0127B16: | るまじきなり等とのこと。此は觀佛のことを云るゝ |
Z14_0127B17: | にして。理持卽心念佛ことには非るなり。三諦の理が |