浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0126A01: | 道に無きゆへ。聽而不レ聞人にて候。又我等底の合點 |
Z14_0126A02: | のゆかぬ者とは。いかなる人もと云るゝ所の。人の內 |
Z14_0126A03: | には。入ぬものなりやと。此談義を聞かぬ人なれば。 |
Z14_0126A04: | 內にてはなし。此談義を聞けば。成程內に入ものにて |
Z14_0126A05: | 候。かくの如く能く分ても。我合點の行ぬまゝに。又 |
Z14_0126A06: | 紛らかすと。云るべし。 合點のゆかぬことも。度々 |
Z14_0126A07: | 聞けば。後には合點ゆくものなり等と云を。疑はるゝ |
Z14_0126A08: | 何ごとぞや。合點が行ぬと云を受て。合點すれば。疑 |
Z14_0126A09: | 人の云通。能く合點したる人は。成程左樣の功德もあ |
Z14_0126A10: | るなりと。云心なり。能く見へたることを。何とて紛 |
Z14_0126A11: | らかすと。云るゝや。兎角。談義本は。卽心念佛を。合 |
Z14_0126A12: | 點させんが爲なるゆへ。能く合點せよと云ことを。專 |
Z14_0126A13: | に勸るなり。合點すれば。廣大の功德あるゆへなり。 |
Z14_0126A14: | 又合點せひでも。卽心念佛の名を聞ても。大功德ある |
Z14_0126A15: | べしと。𣵀槃の四依品を引て。談義本に書置き。況や |
Z14_0126A16: | 卽心念佛の安心。淺くとも暗くとも。決定せば。決定 |
Z14_0126A17: | 往生疑なく。功德深く難レ有かるべしと。書置けり。加 |
Z14_0126B01: | 樣の處を見ても。得合點せず。譯もなきことを。長々 |
Z14_0126B02: | しく云る。 |
Z14_0126B03: | 辨僞にまづ此卽心念佛の申樣○思れぬなり。此段。 |
Z14_0126B04: | 又相替らず。譯もなきことなり。先其內。初より心を |
Z14_0126B05: | 付て見るべしまでの云分は。前に云し通。念佛の言 |
Z14_0126B06: | は。觀佛と違て。心觀にも。口稱にも。通ずることを。 |
Z14_0126B07: | 知られぬか。忘れられたるか。それ故の妄難なること |
Z14_0126B08: | 前にも云し通なり。さて卽心念佛の行者の。腰のす |
Z14_0126B09: | へ樣と云より下の云分。さても〱。驚き入たる麤さ |
Z14_0126B10: | かな。少し儒學したる人が。見たらば。大に胡盧すべ |
Z14_0126B11: | し。四端の心あるべきことは。下百姓に至るまで。同 |
Z14_0126B12: | じことと云る。其は。生れ付て。持たる邊のことなり。 |
Z14_0126B13: | 四端の擴充する心のある人は。歷々にさへ。ありかぬ |
Z14_0126B14: | ることなり。況や末々をや。若下々まで。四端擴充の |
Z14_0126B15: | 心掛あらば。盜人。かたりも少く。親子。兄弟の諍論も |
Z14_0126B16: | 甚少なく。男女行者別二於塗一。塗不レ拾レ遺樣にあるべき |
Z14_0126B17: | に。盜。かたり。親子。兄弟の公事。諍論多。不行儀。不 |