浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0125A01: | 辨僞に又此談義通○破するが如し。此段。勿體なき |
Z14_0125A02: | ことを。云るゝになるなり。談義本の如は。事理の二 |
Z14_0125A03: | 行を具足する。天台宗の心に背くとのこと。此難は。 |
Z14_0125A04: | 拙衲は指し置て。四明を難ぜらるべきことなり。天台 |
Z14_0125A05: | 家の心は。事理の二行あるに。何とて四明。卽心念佛 |
Z14_0125A06: | の理觀理持計を。願ひ玉ふやと。破せらるべきことな |
Z14_0125A07: | り。勿體なきことになると云は。此なり。十疑論。念佛 |
Z14_0125A08: | 會の疏は。彼人の大なる見誤なること。前に辨ずるが |
Z14_0125A09: | 如し。 |
Z14_0125A10: | 辨僞に四明の名を立て○明かに知らるゝなり。 此 |
Z14_0125A11: | 段。譯もなきこと揃なり。先初より。此之謂也までの |
Z14_0125A12: | 云分は。一心三觀の觀佛には。大功德あるべし。理持 |
Z14_0125A13: | の念佛は。功德深かるまじと云るゝは。此は淨土宗。 |
Z14_0125A14: | 餘りうれしがるまじ。理持の理のことは。指し置て。但 |
Z14_0125A15: | 佛名を唱る計が。大功德なり。況や其上に。三諦の理 |
Z14_0125A16: | 觀を加へたる。卽心念佛。豈廣大の功德なからんや。 |
Z14_0125A17: | 譯もなきことを云る。此ことは。談義本にも。覺束な |
Z14_0125B01: | く思るゝと見へてと云より下三紙計。譯もなき云分 |
Z14_0125B02: | なり。兎角。人の云ことを。得合點せずして。人が紛ら |
Z14_0125B03: | かすと云るゝは。彼人などの。自顧る心曾て無きゆ |
Z14_0125B04: | へ。めつたに麤き心根が。あらわるゝなり。彼人など。 |
Z14_0125B05: | 一切經論に於て。一文一句も。紛れたることはなし。 |
Z14_0125B06: | 能くあきらめたりと。思るゝや。若左樣に思れば。大 |
Z14_0125B07: | 增上慢ならん。能心中をさがして。見られよ。一切經 |
Z14_0125B08: | 論に。紛れたることも多く。得合點せられぬことも。 |
Z14_0125B09: | 甚多かるべし。然ば。諸佛菩薩は。紛らが上手にて。能 |
Z14_0125B10: | く紛らかし玉ふや。諸佛菩薩。紛らかし玉ふにはあら |
Z14_0125B11: | ねども。此方の智慧が甚暗くて。紛れたり。合點の行 |
Z14_0125B12: | ぬことがあるなり。拙衲が紛らかすにはあらず。彼人 |
Z14_0125B13: | などの。我でに紛れらるゝなり。 いか樣なる者に |
Z14_0125B14: | て。合難ゆかぬや。其者を承りたしと。此は。尋ねら |
Z14_0125B15: | るゝにも及ばぬこと。初座の談義の時の伏疑を。述る |
Z14_0125B16: | ゆへ。卽心念佛の談義を。まだとくと聞かぬ人にて |
Z14_0125B17: | 候。又彼人の如。卽心念佛の談義を聞ても。こゝろ觀 |