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Z1400 即心念仏安心決定談義本或問 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0123A01: となれば。辨ぜぬなり。
Z14_0123A02: 辨僞に此談義の中に○見ゆるなり。此段。十方もな
Z14_0123A03: きことを。云るゝなり。我心を離れずと知るは。開解な
Z14_0123A04: るが。知て申念佛は。三諦にてはなしや。三諦を照す
Z14_0123A05: は。三觀にてはなしや。何とて。觀行に非ずと云るゝ
Z14_0123A06: や。談義本に引ける補助記の二紙旭師の所持之佛名○無
Z14_0123A07: 一心三觀と。此心を露計なりとも知らるれば。こゝ
Z14_0123A08: のやうなる。十方も無き妄難は。せられぬ筈なり。
Z14_0123A09: 辨僞に又此に此理を○全く合點せぬことなり。 此
Z14_0123A10: 段又。此方心を。得合點せず。十方も無ことを。云るゝ
Z14_0123A11: なり。南無阿彌陀佛と申所に。一心三觀があきらか
Z14_0123A12: なり。此は。上々の卽心念佛なりと云と。此も。此方の
Z14_0123A13: 心を。得合點せず。胡椒丸呑にして。云るゝことなり。
Z14_0123A14: 念佛の所に。一心三觀明かなりと云ことは。深旨なる
Z14_0123A15: ことゆへ。補助記に。竹菴の頌を引置けり。加樣の譯
Z14_0123A16: 夢にも合點せられぬゆへ。云るゝ妄難なり。台家の人
Z14_0123A17: は。能く合點したる人が多ければ。其譯今云ぬなり。
Z14_0123B01: 四明の觀佛とは。同じからずと。此は。何ごとぞや。
Z14_0123B02: 理持と觀佛とは。同じからぬ筈なり。我心を離ずと知
Z14_0123B03: り覺へて。念佛申が。淺く暗き下根の人なりと云意と
Z14_0123B04: のこと。此又。此方の心を合點せられぬ。云分なり。
Z14_0123B05: 藕益は。上上根人。終不能踰其閫。下下根人。亦可
Z14_0123B06: 其閾と。の玉へり。我心を離ずと知るは。下下根
Z14_0123B07: より。上上根に通ずることなり。さて此は。大切なる
Z14_0123B08: ことなるほどに。初學能く聞き玉へ。我心を離ずと云
Z14_0123B09: を。淺きことと計心得るは。彼人などの如。言句計を
Z14_0123B10: 覺へて。心を得合點せぬ人の。云ことなり。其故。談義
Z14_0123B11: 本の中に。阿彌陀經の要解を引て。其に付て。弟子の
Z14_0123B12: 成時の評を引けり。學者須者裏盡偸心。不
Z14_0123B13: 草草と。尤なること。人のうわばしりする處なれば。
Z14_0123B14: 警策したるなりと云り。十萬億土も。我心を離ずと云
Z14_0123B15: を。天台學者は。目馴耳馴たることゆへ。別の事もな
Z14_0123B16: ひことと思ゆへ。成時。計挍卜度の偸心を死して。深
Z14_0123B17: く合點せよと。の玉へり。唐人ほどありて。きめ所を。

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