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Z1400 即心念仏安心決定談義本或問 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0122A01: 談義本。旁觀記の心と。相替ぬを。相違と云るゝは。無
Z14_0122A02: 理妄難なり。
Z14_0122A03: 辨僞に又台宗綱要に○理持なるかな。此段。前と同
Z14_0122A04: 氣味にて。無理なり。此度の樣に。我心を離れずと知
Z14_0122A05: てと。知解するばかりにてと。云るゝは。不合點なり。
Z14_0122A06: 我心の體は。何と思るゝや。三諦法界にてはなしや。
Z14_0122A07: 何ぞ台宗綱要と。相替べきや。然に意は替らねども。云
Z14_0122A08: 樣の譯は替るなり。總じて。世間の文章や詩に。色々
Z14_0122A09: の體あり。色々の格あることなり。初心なる人は。其
Z14_0122A10: 文章。其文章の。體を知らず。其詩其詩の。格を知ら
Z14_0122A11: ず。格を取違。體を混濫して。功者なる人に。笑はるゝ
Z14_0122A12: こと多。物の本の註の體あり。講釋の體あり。談義の
Z14_0122A13: 體あること。知れたることなり。台宗綱要は。常途の
Z14_0122A14: 假名書の體なり。談義本は。談義の體なり。綱要は。學
Z14_0122A15: 者の爲にする書樣なり。談義本は。卽心念佛の深妙な
Z14_0122A16: る法門を。何とぞ行翁行婆にも。合點させたしと思
Z14_0122A17: て。書付るゆへ談義の風なり。此故に。綱要と談義本
Z14_0122B01: と。義理は同ことにて。云樣は替ることなり。此譯知
Z14_0122B02: らず。文盲なる難をせらるゝなり。但尼入道の。得と
Z14_0122B03: 合點せぬ。卽心念佛。餘益なしと云。疑あるべきかな
Z14_0122B04: れども。同居の淨土よりも。方便の淨土は勝れ。方便
Z14_0122B05: の淨土よりも。實報淨土は勝れたること。學問したる
Z14_0122B06: 人でなければ。合點の行ぬことなるに。淨土宗や。一
Z14_0122B07: 向宗は。凡夫の泥足にて。實報淨土へ。ふみこむこと
Z14_0122B08: は。彌陀の本願故なりと云ば。尼入道。殊外有難がり
Z14_0122B09: て。感涙をこぼすなり。卽心念佛と云は。本性の彌陀。
Z14_0122B10: 唯心の淨土なれば。往生すること慥にして。微塵も疑
Z14_0122B11: なし。佛になることも。殊の外早くて。少しもぐづゝ
Z14_0122B12: かぬ。結構至極なる念佛と云を。天台宗の尼入道が聞
Z14_0122B13: ひては。大に難有がるべきことなり。今まで聞馴れ
Z14_0122B14: ぬことなれば。當分は。左ほどには思まじきか。後々
Z14_0122B15: 聞きなれたらば。淨土一向の實報淨土より。猶難
Z14_0122B16: 思べし。
Z14_0122B17: 辨僞に有問云○不出來なり。此分注。道理に係ぬこ

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