浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0116A01: | 堪忍せられよ。此下の經文にと云より。妄想の卽心念 |
Z14_0116A02: | 佛なる事。決定なりと云までの一紙計。入もせぬこ |
Z14_0116A03: | と。人の能く知りたることを。長々と云る。彼人のわ |
Z14_0116A04: | るきくせなり。其內に聞へぬ言もあれども。略して難 |
Z14_0116A05: | ぜず。經文や。四明の如と云より。且く其通なれども |
Z14_0116A06: | に至るまでの云分は。觀佛は。愚癡無智なりにくし。 |
Z14_0116A07: | 理持の念佛は。なりやすしと云心なり。理持の念佛 |
Z14_0116A08: | も。傳敎。慈覺。慈慧。慧心。四明。慈雲などの如。深く |
Z14_0116A09: | 明かに勤ることは。甚難きことなり。暗くとも淺くと |
Z14_0116A10: | も。卽心念佛を申ことは。志によりて。なるまじきも |
Z14_0116A11: | のには非ずと云。談義本の心なり。これほど簡別した |
Z14_0116A12: | るを。始終に一言も云ずとは。なにとして云るゝや。 |
Z14_0116A13: | 無理妄難なり。 |
Z14_0116A14: | 辨僞に有問云○受取ことはならぬなり。 此一段の |
Z14_0116A15: | 分注。彼人の。生付の云分とは。云ながら。譯もなき云 |
Z14_0116A16: | 樣。少し天台學問をしたる人は。大に笑ふべきことど |
Z14_0116A17: | もなり。此段を見て。得笑わぬ人には。委く云たりと |
Z14_0116B01: | も。得合點せぬこともあるべけれども。止ことを得 |
Z14_0116B02: | ず。麤增云なり。心作心是の文は。談義者のにげ口に |
Z14_0116B03: | 云れんと思。文なればとのこと。譯もなき。思樣なり。 |
Z14_0116B04: | 此文は。談義本の第一座に出して。卽心念佛の根本。 |
Z14_0116B05: | 幢に押立て云ることなり。何とて。にげ口に云べしと |
Z14_0116B06: | 云るるや。いらぬ言とがめの樣なれども。譯もなきこ |
Z14_0116B07: | とを云て。無智人を。誑かさるゝゆへ。難ずるなり。 |
Z14_0116B08: | 義徧二初後一と云ふ斷りを云ぬを。咎めらるゝは。何ご |
Z14_0116B09: | とぞや。妙宗鈔を。度々講釋し。境觀要門を。度々講釋 |
Z14_0116B10: | したり。兩書を。見たり。聞たりしたる人は。斷を待ぬ |
Z14_0116B11: | 事なり。四明。虎溪の。能斷りて置玉ひたる上に。何の |
Z14_0116B12: | 斷りを云ことが。入ものなりや。さて又。四明は。斷り |
Z14_0116B13: | をの玉ふが。天台大師は。何とて。何の斷りもなく。最 |
Z14_0116B14: | 初に。此經心觀爲レ宗との玉ふや。兎角。彼人は。文句 |
Z14_0116B15: | に計取付て。心を得ることの。曾てならぬ學問。文盲 |
Z14_0116B16: | なることなり。淨土境觀要門は。境觀要門なるゆへ。 |
Z14_0116B17: | 心作心是の觀法を。專に述たる書なるが。其書の分注 |