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Z1400 即心念仏安心決定談義本或問 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0115A01:   ゆへ。觀生彼果と云は。疏の文の觀佛の言を。受
Z14_0115A02:   たるゆへ。觀と云なり。意在心念佛。及令
Z14_0115A03:   果修一レ因。故有此釋と。此三句は。疏の文の意を
Z14_0115A04:   示すなり。それ故。意在と云。及令と云なり。文を
Z14_0115A05:   釋するにてはなく。文の意を示す故。觀佛と云
Z14_0115A06:   ず。念佛と云。廣言を出玉へり。慕果修因と云
Z14_0115A07:   も。廣言なり。下にある句が廣ゆへ。上にある卽
Z14_0115A08:   心念佛も。廣言なること。決定なり。初學能く曉
Z14_0115A09:   られよ。
Z14_0115A10: 其理持卽心念佛の趣を。行翁行婆までに。合點させん
Z14_0115A11: 爲の。談義本なり。然ば。事持の一通を。述たる計の綱
Z14_0115A12: 要を以て。四明の言に依れる。今の談義本を難ずる
Z14_0115A13: は。無理なる難なり。麤き論なり。さて事持に付ては。
Z14_0115A14: 其勤めやうは。善導。法然と。相替ねども。台家の事持
Z14_0115A15: と云に付ては。又替る處あり。扨又。台家の事持と。卽
Z14_0115A16: 心念佛の至て淺きと。不同あることなり。人のまがひ
Z14_0115A17: やすきことなれば。末にて記すべし。
Z14_0115B01: 辨僞に卽心念佛の根本は○卽心念佛なり。此段も。
Z14_0115B02: 前に辨ぜし處にて聞へたれども。又ちと難ずるなり。
Z14_0115B03: 何の處にか。佛の名を唱るとあるやとのこと。下品上
Z14_0115B04: 生。下品下生。二處に慥にあるを。無とは。何として云
Z14_0115B05: るゝや。根本の經文には。無と云れば。根本にあるこ
Z14_0115B06: とは。末に通じ。一處にあることは。諸處に通ずるこ
Z14_0115B07: と。定れることなり。本にあることは。末に通ぜず。一
Z14_0115B08: 處にあることは。諸處に通ぜずと。思はるゝは。文盲
Z14_0115B09: 千萬なることなり。觀佛と云が。根本一處に限たるこ
Z14_0115B10: とならば。天台はなにとして。此經心觀爲宗と。の玉
Z14_0115B11: ふや。像觀の下計にて。此段は心觀爲宗と。の玉ふべ
Z14_0115B12: きことなり。左はなくて。此經との玉ふは。始終が皆
Z14_0115B13: 心觀なるゆへなり。それゆへ。四明は。下品下生の人
Z14_0115B14: も。心觀に住して。稱名すと定め玉へり。氷の中より
Z14_0115B15: 火を出すとのこと。左樣の神通妙用は。此方にはなけ
Z14_0115B16: れども。卽心念佛の明文は。妙宗鈔。止觀の常行三昩。
Z14_0115B17: 四明の念佛會の疏。先づ三處まで出したり。此にて

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