浄土宗全書を検索する
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| 巻＿頁段行 | 本文 |
|---|---|
| Z14_0111A01: | しく此が爲なり。此又。自在坊風のこと。官僧の小 |
| Z14_0111A02: | 僧衆の。論議法門風のことなり。淨土指歸を書出し |
| Z14_0111A03: | て。見せたらば。心熟し面赤かるべし。彼書に云。歷代 |
| Z14_0111A04: | 諸師。著二述淨土傳一。記二淨業一之文。無レ非二祖聖遺誥一。淺 |
| Z14_0111A05: | 深工拙。片言隻字。同歸二於善一。天台智者大師。悟二法華 |
| Z14_0111A06: | 三昩一。說二己心所行一。曰二一心三觀一。直示二一心一。當處卽空。 |
| Z14_0111A07: | 全體卽假。亦空亦有。非空非有。不レ可二湊泊一。不レ容二擬 |
| Z14_0111A08: | 議一。心路絕處。卽名爲レ佛。故淨土之敎。至二于天台一。其說 |
| Z14_0111A09: | 大備。昭昭猶下揭二日月一。而耀中太虛上也と。これを見られ |
| Z14_0111A10: | よ。歷代の諸師の淨土の敎は。工拙あり。天台計が。一 |
| Z14_0111A11: | 心三觀を以。淨土の法を修するゆへ。淨土之敎。至二于 |
| Z14_0111A12: | 天台一。其說大備と云なり。尼入道をも。もらさぬゆへ。 |
| Z14_0111A13: | 其說大備と云にては。曾てなきなり。 尼入道も。愚 |
| Z14_0111A14: | 夫愚婦も。並に漏すことなき。宗敎の廣大なること |
| Z14_0111A15: | を。至極愚癡無智の尼入道は。もれても。少もかまわ |
| Z14_0111A16: | ざるなり。滋賀のあたりにて。大網を引を。舊く見られ |
| Z14_0111A17: | ざるか。聞れざるか。鯉鮒。網に留るをこそ取。だんぎ |
| Z14_0111B01: | ぼうなどの。にげていぬるは。少もかまわぬなり。去 |
| Z14_0111B02: | ども世間に。談義ぼう賣と云ものあれば。漏るを取人 |
| Z14_0111B03: | もあるなり。其人は獨身の。その日すぎの。あさまし |
| Z14_0111B04: | きしよざいなり。彼人念佛會の勸は。談義ぼう賣の樣 |
| Z14_0111B05: | なることなり。佛敎を魚を取に喩るは。勿體なき樣な |
| Z14_0111B06: | れども。天台大師は。敷二八敎網一。亘二法界海一。懼二其有一レ |
| Z14_0111B07: | 漏と。釋し玉へり。荆溪は。華嚴經を引て。張二佛敎網一。 |
| Z14_0111B08: | 亘二法界海一。漉二天人魚一。置二𣵀槃岸一と。の玉へり。 |
| Z14_0111B09: | 辨僞に又古へ覺超僧都慧心の○と云こと炳然なり。 |
| Z14_0111B10: | 此段も。餘り辨ずべき事はなし。其內。慧心の僧都の |
| Z14_0111B11: | ことは。末にて云べし。繪詞傳のことは。受取れぬこ |
| Z14_0111B12: | となり。總じて。彼傳は。先頃少々讀て聞たるに。笑止 |
| Z14_0111B13: | なること多。法然上人の道德を。顯さんとて。書たる |
| Z14_0111B14: | 傳なるが。結句法然上人の。威光のさがることどもが |
| Z14_0111B15: | あるなり。彼時分の。叡山の學問は。殊の外衰へて。譯 |
| Z14_0111B16: | もなかりしことどもなり。淨土宗の眼ある人。學問の |
| Z14_0111B17: | 能き人が。删定せられたらば。然べし。根本慧心の勸 |