浄土宗全書を検索する
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| 巻＿頁段行 | 本文 |
|---|---|
| Z14_0110A01: | に應じて。事の念佛を。說示さるゝ事ありとも。それは。 |
| Z14_0110A02: | 兩師の至極緖餘土苴猶レ曰二塵垢粃糠一なり。內外境觀の分に |
| Z14_0110A03: | さへ暗して重々山外に似たることをいひ。此は。無 |
| Z14_0110A04: | 慚愧の至なり。わるき分別なり。樣子を知ぬ人に。聞せ |
| Z14_0110A05: | んとのことなるべけれども。樣子を能く知たる人は。 |
| Z14_0110A06: | 大に見かぎるべし。先年往復最後に。二千酬を著て。二 |
| Z14_0110A07: | 百難を一一委細に。會通しふせて。其上に。二百難の |
| Z14_0110A08: | 時まで。墮負して。得口を開れぬことを。九十餘條ま |
| Z14_0110A09: | で。指付て見せたれども。一言も會通を。得出されず |
| Z14_0110A10: | して。此度。加樣のことを云る。慚愧を知る心は。微塵 |
| Z14_0110A11: | もなし。笑止千萬。 |
| Z14_0110A12: | 辨僞に四明慈雲の意○談義なるかな。此三紙計。餘 |
| Z14_0110A13: | り替たる事はなし。其內。心觀爲レ宗の。修二心妙觀一の |
| Z14_0110A14: | とあるは。別して此觀經の觀法を。釋し玉ふが故なり |
| Z14_0110A15: | とのこと。心觀爲宗は。なるほど觀經のことなれど |
| Z14_0110A16: | も。心觀の二字。修心妙觀の四字は。通したる言なり。 |
| Z14_0110A17: | 今家の一心三觀は。源仁王。瓔珞。中論。智論に出て。慧 |
| Z14_0110B01: | 文。南岳。天台と相承し來り玉へり。何ぞたゞ觀經計に |
| Z14_0110B02: | 付てのことならん。可レ笑云分かな。事理の二行。本 |
| Z14_0110B03: | 經說に出とのこと。此は。總じて一切の事理の二行を |
| Z14_0110B04: | 指か。念佛の事理の二行か。念佛の事理ならば。四明 |
| Z14_0110B05: | は。其理持の一筋を。自行化他にせんと。願玉へるに |
| Z14_0110B06: | 非や。天台の口稱念佛も。止觀の般舟三昩に出玉へる |
| Z14_0110B07: | は。皆緣實相。理觀則同の。卽心念佛なること。前に出 |
| Z14_0110B08: | る通なり。さて十疑論のこと。兎角。彼人は。文句計 |
| Z14_0110B09: | に取つひて。心を得ぬ學問なり。十疑論の通は。念佛 |
| Z14_0110B10: | の事の方を。述玉へるものなり。それを。圓人か修す |
| Z14_0110B11: | れば。卽卽心念佛になるなり。彼論の第二。諸法無生 |
| Z14_0110B12: | の疑の答は。見れぬか。談義本の第四座の。往生無生 |
| Z14_0110B13: | の心に非や。談義本。能く十疑論の心に契たるに。十疑 |
| Z14_0110B14: | 論を貴で。其心を述たる談義本を。破るゝは。法には |
| Z14_0110B15: | 依ずして。人計を論ぜらるゝゆへ。佛の敎に背きたる |
| Z14_0110B16: | 妄料簡なり。嗚呼。天台の宗敎盛に富るかな。淨土之 |
| Z14_0110B17: | 敎。至二于天台一。其說大に備と古人の稱歎せるは。正 |