浄土宗全書を検索する
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| 巻＿頁段行 | 本文 |
|---|---|
| Z14_0108A01: | ひ入ば。殊勝なるべし。此樣なる歌を。歌と思ひ |
| Z14_0108A02: | て。取用るか。此體にては。佛敎のことも。さぞあ |
| Z14_0108A03: | らかるべしと。思玉ふべきかと恐て。云なり。 |
| Z14_0108A04: | 此又。尼入道の事の念佛のことなれば。京にも。田舍 |
| Z14_0108A05: | にも。野にも。山にも。充滿て行ることなれば。をしみ |
| Z14_0108A06: | 玉ふべき樣は。なきことなり。性具性惡。卽心念佛の |
| Z14_0108A07: | 妙法を。弘る人無ことを。深くをしみなげかれたるな |
| Z14_0108A08: | り。彼人。台宗にて。先師の弟子と思。戒をも受。ゆが |
| Z14_0108A09: | みなりに講釋などもする程の人が。四明。先師の思入 |
| Z14_0108A10: | を。曾て知ず。念佛會を結で。行翁行婆に。法然流の念 |
| Z14_0108A11: | 佛を勸るを。結構なることに思。因緣物語計に。心を |
| Z14_0108A12: | 留らるゝは。天台宗になりたる甲斐はなきにてはな |
| Z14_0108A13: | しや。彼人は。何程云ても。合點せられまじ。智慧あ |
| Z14_0108A14: | り。志ある人は。能合點せらるべし。四明尊者。卽心 |
| Z14_0108A15: | 念佛の一道を勸玉ふ心は。慈雲の放生慈濟法門にも。 |
| Z14_0108A16: | 見へたり。曰。淨名雖レ云下不レ觀二人根一。不上レ應二說法一。法華 |
| Z14_0108A17: | 則云下。但以二大乘一。而爲解說。令上レ得二一切種智一。𣵀槃。唯 |
| Z14_0108B01: | 以二一藥一。徧治二衆病一。金光明爲レ魚。說二甚深十二因緣一。而 |
| Z14_0108B02: | 得二記別一。調達地獄受レ決。龍女畜生成佛。豈是權小之力 |
| Z14_0108B03: | 乎と。具に斷に及ず。初學能く合點し玉へ。 |
| Z14_0108B04: | 辨僞に又宋朝の慈雲大師○此二のものを擇。此三紙 |
| Z14_0108B05: | 計。慈雲の心を。曾て知られぬ云分なり。慈雲の示し。 |
| Z14_0108B06: | 事の念佛には非と云にてはなけれども。譯ある事な |
| Z14_0108B07: | り。先示二人念佛方法一と云。題號に大に不審あること |
| Z14_0108B08: | なれども。彼人などは。曾て氣が付ぬと見へたり。佛 |
| Z14_0108B09: | 菩薩より。列祖の言句。聖默然。聖說法。人に示にあら |
| Z14_0108B10: | ぬことはなきなり。孔子。吾無下行而不レ與二二三子一者上 |
| Z14_0108B11: | と。宋儒注して曰。聖人作止語默。無レ非レ敎也とあれ |
| Z14_0108B12: | ば。世敎すらかくの如。況佛法をや。況又方法と云が。 |
| Z14_0108B13: | 人の示にてあるまじき樣はなし。然にわきに見當ぬ。 |
| Z14_0108B14: | 示人の二人を加玉ふは。何ごとぞや。此を心得べき樣 |
| Z14_0108B15: | は。總じて一切に亘る敎なれば。示人の二字を。加こ |
| Z14_0108B16: | とはいらぬなり。別して。一類一緣 |
| Z14_0108B17: | 文句二十五に。別爲一緣。作如此說とある。一緣 |