浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0106A01: | みにくかるべきか。初心の人の思惟の爲なれば。其譯 |
Z14_0106A02: | 云ず。 |
Z14_0106A03: | 加樣に云を。文字に精き人が。見たらば。それほ |
Z14_0106A04: | どのことにてはなきにと。笑べけれども。 |
Z14_0106A05: | 復次に具如二經說一○必定なり。此はめつたなる料簡 |
Z14_0106A06: | なり。具如經說と云は。慥に觀經なり。皆觀經の文な |
Z14_0106A07: | ればなり。彼佛本頥と云言に因て。無量壽經と云るれ |
Z14_0106A08: | ども。觀經にも。本是法藏比丘。願力所成とあり。又然 |
Z14_0106A09: | 彼如來。宿願力故と云文あり。本願とどこが違や。攝 |
Z14_0106A10: | 取の言は。無量壽經の。念佛往生第十八の願には。結 |
Z14_0106A11: | 句なきなり。彼經の攝取の言は。行や。法のことを云 |
Z14_0106A12: | て。攝取衆生の言にてはなきなり。觀經の大慈悲是の |
Z14_0106A13: | つゞきには。以無緣慈。攝諸衆生とあり。ちと上には。 |
Z14_0106A14: | 念佛衆生。攝取不捨とあり。捨此報身等の言ば。觀經 |
Z14_0106A15: | に。捨身他世等とあり。又稱彼佛號の言は。觀經の下 |
Z14_0106A16: | 品上生。下品下生にあり。此程明に。觀經の文なるに。 |
Z14_0106A17: | 無量壽經を指と云るゝは。妄料簡に非や。賀山にて |
Z14_0106B01: | ○大に背なり。此段。前にて聞たれども。又處々難 |
Z14_0106B02: | ずるなり。四明の舊式に依て。蓮社を結。他宗の義を |
Z14_0106B03: | 用るに非と云るれども。四明の舊式は。前に云通。明 |
Z14_0106B04: | なる卽心念佛の勸なり。彼人は。每度の談義に。法然 |
Z14_0106B05: | 流の事の念佛を。讃歎稱揚せらると。度々聞し人が語 |
Z14_0106B06: | るなり。依るゝ所と。勸らるゝ處とか。水火氷炭。大に |
Z14_0106B07: | 替れり。四明の疏の文の前書に。發菩提心の言。兩處 |
Z14_0106B08: | にまで見たり。四明の正旨なり。法然上人は。菩提心 |
Z14_0106B09: | を。雜行とし。菩提心は抑二念佛一の玉へり。大に違る |
Z14_0106B10: | に非や。菩提心の相を。念佛會の疏の。一紙前にのせ |
Z14_0106B11: | たる。授菩薩戒儀の文に云。現前諸人。今日旣已得レ戒。 |
Z14_0106B12: | 當三須發二起度生之心一。○今依二圓敎無作四諦一。以發二道 |
Z14_0106B13: | 心一。此道心者。卽與二十力諸佛。及一切衆生之心一。等無レ |
Z14_0106B14: | 有レ異。故華嚴云。如レ心佛亦爾。如レ佛衆生然。心佛及衆 |
Z14_0106B15: | 生。是三無二差別一。若知二此心卽是佛心。亦卽衆生之心一。 |
Z14_0106B16: | 則事理不二。生佛一如。三諦天然。微妙寂絕。依レ此發 |
Z14_0106B17: | 心。是名二眞正一。違レ玆立レ願。願不レ名レ普。故天台云。發心 |