浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0102A01: | 笑玉ふな。談義本の僞作なること顯然なり。彼人 |
Z14_0102A02: | の書るゝことは。加樣のことにて。殊の外見にくゝ。 |
Z14_0102A03: | 骨が折るなり。思案すれば。推量がなれども。言の上 |
Z14_0102A04: | とは違へり。辨僞と云題號。何としたる義理ぞと。不 |
Z14_0102A05: | 審に思ふに。序に僞觀の大綱を辨ずと書れたり。僞觀 |
Z14_0102A06: | と云文字は。見馴ぬ文字ゆへ。此でも辨僞の題號。合 |
Z14_0102A07: | 點ゆかず。こゝの僞作の二字を見ては。なを〱不審 |
Z14_0102A08: | なり。末に至りて。初て辨僞の題號が。推察せられた |
Z14_0102A09: | り。今こゝの。談義本の僞作なること顯然なりと云言 |
Z14_0102A10: | は。談義本。其僞作なることと。聞るなり。僞作の二字 |
Z14_0102A11: | は。あり來れる文字にて。佛の名を借て作れるを。僞 |
Z14_0102A12: | 經と云ひ。其外の人の名を借て作るを。僞書の。僞作 |
Z14_0102A13: | のと云なり。然ばこゝの書樣は。談義本は。老苾芻が |
Z14_0102A14: | 作には非。別人の書る。僞作なりと。聞るなり。加樣の |
Z14_0102A15: | 譯もなきことを書るゝは。文義の譯。曾て合點せられ |
Z14_0102A16: | ぬゆへなり。然ばいか樣に書て。然べきや。彼人の僞 |
Z14_0102A17: | 作と書れば。せめてなるべし。談義本のと云ば。僞作 |
Z14_0102B01: | の二字が。書物へかゝるゆへ。紛るゝなり。彼人と云 |
Z14_0102B02: | は。僞作の二字が。人にかゝるゆへ。せめてものこと |
Z14_0102B03: | になるなり。入ぬことを云樣に。思人あるべけれど |
Z14_0102B04: | も。初學の學問の爲に書き記すなり。況や淨土も彌陀 |
Z14_0102B05: | も○妙觀法に違背せり。 此段書樣のわるき事もあ |
Z14_0102B06: | れども略して云ず。口稱ばかりを境とすと云ことは。 |
Z14_0102B07: | 此方の心に非ざること。前にて知たれば。略す。 |
Z14_0102B08: | 辨僞に云。此をよく心得より外に○僞作なることを |
Z14_0102B09: | 辨ずるなり。此段。譯もなき合點。無理妄難なり。此方 |
Z14_0102B10: | は。此をよく心得と云しを。合點せず。めつたにわる |
Z14_0102B11: | く。文盲に心得て。難ぜらるゝなり。此方の。淨土も。 |
Z14_0102B12: | 彌陀も。卽ち我心なりと知て。念佛申て。往生を求が。 |
Z14_0102B13: | 卽心念佛なりと云。その心は。如何なるものと。思る |
Z14_0102B14: | ゝや。心の性は。三諦法界にてはなしや。三諦法界を |
Z14_0102B15: | 知て。念佛申が。卽心念佛に非して。何ぞや。若吾言を |
Z14_0102B16: | 云たらぬと難ぜば。四明尊者の言にも難あり。妙宗に。 |
Z14_0102B17: | 而觀二依正不一レ離二心性一。故曰二心觀一と。の玉へり。一心 |