浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
Z14_0082A01: | 次第に三諦の理が。明かになるべし。卽心念佛の安心 |
Z14_0082A02: | 決定。此外にはなきことなりとは。天台宗の全く云ま |
Z14_0082A03: | じき妄談なり。開解定境用觀の次第は。天台の綱格。 |
Z14_0082A04: | 進道の要宗なるが故。止觀には。今依二妙解一。以立二正 |
Z14_0082A05: | 行一との玉ひ。讀敎記には。開二妙解於定境之前一用二妙 |
Z14_0082A06: | 觀於定境之後一。荆溪義例。十不二門。大槪同然。皆先 |
Z14_0082A07: | 開レ解。而後立レ行也といひ。妙宗鈔にも。今修二圓觀一。必 |
Z14_0082A08: | 先解二知能生因緣及所生法。皆不思議一。方於二此境一。觀二 |
Z14_0082A09: | 空假中一と云て。圓觀を修するには。必ず先に妙解を |
Z14_0082A10: | 開て。三諦不思議の理を。明かに知解し。而して後に。 |
Z14_0082A11: | 所觀の境を定め。此に於て方に境に託して。卽空假中 |
Z14_0082A12: | の妙觀を用ることなり。爾らば未だ合點もゆかず。圓 |
Z14_0082A13: | 解も開けず。三諦の理も明かならぬ人の。心觀の妙宗 |
Z14_0082A14: | なる。卽心念佛の妙行を修すると云ことは一あるまじ |
Z14_0082A15: | きなり。智目行足。到淸凉池と釋して。三諦の理を明 |
Z14_0082A16: | かに解する智慧は。目の如く。妙觀の修行は。足に譬 |
Z14_0082A17: | へ玉ふが故に。今云るゝ所の。三諦の理の明かならぬ |
Z14_0082B01: | とは。智慧の目なき人なれば。此人の卽心念佛は。目 |
Z14_0082B02: | くら修行と云ものなれば。旭師の嫌へる。瞎鍊盲修に |
Z14_0082B03: | して。甚だ天台四明等の說に背けることなり。況や此 |
Z14_0082B04: | 念佛の功積らば。三諦の理が。明かになるべしと云る |
Z14_0082B05: | ゝは。顛倒したる解行なり。卽心念佛の妙觀を。未だ |
Z14_0082B06: | 用ひぬ前には。三諦の理が明かならず。卽心念佛の修 |
Z14_0082B07: | 行の功を積て後に。始めて妙解が開けて。三諦の理が |
Z14_0082B08: | 明かになると云ては。卽心念佛の妙行を前に用ひ。三 |
Z14_0082B09: | 諦の理を明かに解する妙解を。後に開くと云ものに |
Z14_0082B10: | なれば。天台宗の綱格なる。開解定境用觀の次第に背 |
Z14_0082B11: | く。顛倒の邪說なり。か樣の邪說を云るゝからは。從 |
Z14_0082B12: | 來內外境觀の分ちをも知ずして。十義書。妙宗等の祖 |
Z14_0082B13: | 判に背き。重々山外に似たることを云るゝが其筈な |
Z14_0082B14: | り。今かくの如く。わけもなきこと共を。いひつゞけ |
Z14_0082B15: | て。卽心念佛の安心決定。此外にはなきことなりと。 |
Z14_0082B16: | 結成せられたるは。さても〱と。言語を絕すること |
Z14_0082B17: | なり。況や四明尊者は。不レ忘非二妙觀一と示し。何思不レ |