浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0079A01: | られたれども。大に不埓なることなり。初座の談義 |
Z14_0079A02: | に。但し卽心念佛の意を。能く合點したる人は。左樣 |
Z14_0079A03: | の功德もあるべし。吾等底の。卽心念佛の意の。合點 |
Z14_0079A04: | のゆかぬものは |
Z14_0079A05: | 第二座の談に。合點し難きこともなけれは。いか |
Z14_0079A06: | なる人も合點ゆくべきなりと云るれば。卽心念 |
Z14_0079A07: | 佛の。合點のゆかぬと云人は。あるまじきことな |
Z14_0079A08: | るに。今我等底の。合點のゆかぬ者と云るゝは。 |
Z14_0079A09: | いか樣なる者にて。合點ゆかぬや。其者を承りた |
Z14_0079A10: | し。又我等底の合點のゆかぬ者とは。いかなる人 |
Z14_0079A11: | もと云るゝ所の。人の內には。入ぬ者なりや。そ |
Z14_0079A12: | の入ぬわけ。明かに承りたし。口の揃はぬ談義に |
Z14_0079A13: | て聞わけ難きなり。 |
Z14_0079A14: | 何とて左樣の功德あるべきやと云。疑あるべきこと |
Z14_0079A15: | なれども。合點のゆかぬことも。度々聞ば。後には合 |
Z14_0079A16: | 點ゆくものなり。退屈すべからずと云れたり。此伏疑 |
Z14_0079A17: | は。上に於て。卽心念佛の觀念は。重罪を滅する。大力 |
Z14_0079B01: | 用あることを云に付て。心作心是と觀念する。卽心念 |
Z14_0079B02: | 佛の意を。能く合點したる人は。左樣の大功德もある |
Z14_0079B03: | べけれども。吾等底の。愚癡無智の。合點ゆかぬ者は。 |
Z14_0079B04: | 何とて左樣の功德あるべきやと云疑なれば。此を會 |
Z14_0079B05: | 通するからは。愚癡無智の合點ゆかぬも。なる程左樣 |
Z14_0079B06: | の功德があるとか。いや〱なしとか。はつきと。會 |
Z14_0079B07: | 通せられでは。叶はぬ處なるに。愚癡無智の。合點ゆ |
Z14_0079B08: | かぬ者も。なる程左樣功德があるとはいかにしても。 |
Z14_0079B09: | 人目があれば云れず。又功德なしと云ては。三諦の理 |
Z14_0079B10: | の明かならぬ人の。覺たり思ふたりするも。功德利益。 |
Z14_0079B11: | 廣大無邊なる樣に。談ぜらるゝ指合となるが故。進退 |
Z14_0079B12: | 維谷り。此に於て。日比名を得られし。紛らの上手を |
Z14_0079B13: | 出し。合點のゆかぬことも。度々聞ば後には合點ゆく |
Z14_0079B14: | ものなり。退屈すべからずと。紛らかして。しまはる |
Z14_0079B15: | ゝは。これ不埓なることならずや。もし我等底は。な |
Z14_0079B16: | か〱合點ゆくまじきことゝ。合點の有無を疑ふな |
Z14_0079B17: | らば。今此會通にても。埓があけども。吾等底の。合點 |