浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0070A01: | にも。徧く通じて用る妙觀なりと。示し玉ふが |
Z14_0070A02: | 故。作是の觀法は。必ずしも第八の像觀に。限る |
Z14_0070A03: | ものには非ず。爾らば今も義を以て例して。佛を |
Z14_0070A04: | 思ひ。佛の名を唱る上にて。作是の觀を談ずる |
Z14_0070A05: | に。何の過かこれ有んや。答。此妙宗は。談義者の |
Z14_0070A06: | にげ口に。云れんと思ふ文なれば。よくこそ出さ |
Z14_0070A07: | れたれ。上の辨に。像觀の經文を出して云は。作 |
Z14_0070A08: | 是の說は。正しく第八像觀の中に出たるが故。別 |
Z14_0070A09: | して其根本の經文に依て云ことなり。西方の依 |
Z14_0070A10: | 正を觀ずる十六觀は。同じ觀經の中に出て。一類 |
Z14_0070A11: | の觀なるが故。義を以ていへば。初後の十五觀に |
Z14_0070A12: | 通ぜずと云には非ず。因て四明尊者。文出二此中一。 |
Z14_0070A13: | 義徧二初後一と。其斷りをの玉へり。かくの如く。 |
Z14_0070A14: | 義徧二初後一と。斷りをの玉ふが故。文にはなけれ |
Z14_0070A15: | ども。義によつて。十六觀を修するに。皆作是の |
Z14_0070A16: | 妙觀を。用る旨を釋し玉ふは。よく明かに聞ゆる |
Z14_0070A17: | ことなり。妙宗の文。十六の依正を觀ずるには。 |
Z14_0070B01: | 徧く通ずと云ことなれども。佛の名を口にて唱 |
Z14_0070B02: | る。念佛申しの上にまで。徧く通ずと云ことには |
Z14_0070B03: | 非ず。もし談義本も。作是の文は。第八の像觀に |
Z14_0070B04: | 出て。不思議の三觀にて。佛身を觀ずることなれ |
Z14_0070B05: | ども。左樣に觀ずる事は。今時の愚輩は。なかな |
Z14_0070B06: | かなり難し。故に佛の名を唱へて。念佛申す上に |
Z14_0070B07: | て。作是のことを。思ひ思ふ樣に勸るなりと。そ |
Z14_0070B08: | の斷りをいひ置てから。云るゝならば。それはと |
Z14_0070B09: | もかくもなれども。上にも云通り。左樣の斷り |
Z14_0070B10: | は。七座の談義の始終に。一言も云ず。初座の談 |
Z14_0070B11: | 義に。卽心念佛と云名を立て。專ら弘め玉ふは。 |
Z14_0070B12: | 四明尊者なり。其根本は。觀經の。是心作佛。是心 |
Z14_0070B13: | 是佛と。說せ玉へる文なりと。いひ置て。而して |
Z14_0070B14: | 後に。我心と佛と。相かはらずと思て。佛を思ひ。 |
Z14_0070B15: | 佛の名を唱るなどゝ云るゝが故。云るゝ所が。卽 |
Z14_0070B16: | ち觀經に出たる。作是の妙觀。卽ち四明の名を立 |
Z14_0070B17: | て弘め玉ふ。卽心念佛なりと。紛らかして聞ゆる |