浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0066A01: | 人の。妙行業記の文にも。往生之業。念佛爲レ先といへ |
Z14_0066A02: | り。然則ち源空は。大唐の善導和尙の敎へに隨ひ。本 |
Z14_0066A03: | 朝の慧心の先德の勸めに任せて。稱名念佛の勤め。長 |
Z14_0066A04: | 日六萬遍なり等との玉へり。爾らば法然上人の長日 |
Z14_0066A05: | 六萬遍の稱名念佛も。根本慧心の勸めに任すとある |
Z14_0066A06: | からは。いよ〱慧心は。理觀の一道を專らとせず。 |
Z14_0066A07: | 事相の稱名を勤め玉ふと云こと炳然なり。 又西敎 |
Z14_0066A08: | 寺の開山なる。眞盛上人の別傳を見るに。文明十五 |
Z14_0066A09: | 年。晦二跡黑谷靑龍寺一。專閱二大藏一。決二志西邁一。課二佛號一 |
Z14_0066A10: | 日別六萬聲。曾無二廢缺一。十七年六月。詣二台山淨土院阿 |
Z14_0066A11: | 彌陀堂一。祈二大菩提心一三七日。夢一老比丘授二慧心往生 |
Z14_0066A12: | 要集一曰。當下將二此書一。要レ自利上レ他。乃至巡二歷江勢越賀之 |
Z14_0066A13: | 間一。以三專弘二彌陀洪名一爲二己任一。臨終遺誡云。汝等當二寡 |
Z14_0066A14: | 欲淸淨。專勤念佛一。乃端坐合掌。稱名數百遍。寂然而化 |
Z14_0066A15: | といへり。此傳に任せて見れば。眞盛上人も亦理觀を |
Z14_0066A16: | 專らとはせず。たゞ口稱事相の念佛を。長日六萬遍勤 |
Z14_0066A17: | め玉ひ。なを叡山の淨土院にて。夢中の吿を蒙り。慧 |
Z14_0066B01: | 心の先德の。往生要集に依て。自の爲にも。他の爲に |
Z14_0066B02: | も。臨終の遺誡までも。稱名念佛を專ら勤めよと勸め |
Z14_0066B03: | 玉へり。因て本山に於ては。不斷念佛の道場を設け。 |
Z14_0066B04: | 卽心の旨を明さぬ。無量壽經の本願の數に準じて。至 |
Z14_0066B05: | る處に。四十八夜の念佛會を開き玉ふは。皆これ本願 |
Z14_0066B06: | 口稱の事の念佛にして。理觀の卽心念佛には非ず。傳 |
Z14_0066B07: | の中を。始終遍く尋るに。卽心唯心の觀は。一處も見 |
Z14_0066B08: | えず。三諦三觀の行は。一句もなければ。眞盛上人の |
Z14_0066B09: | 勤め玉ふは。決して事相本願の口稱念佛なること明 |
Z14_0066B10: | かなり。もし談義本の如く。卽心の旨を云ぬ念佛は。 |
Z14_0066B11: | 大分水を加えたる乳にして。極樂の順禮やど位なら |
Z14_0066B12: | では。えをるまじ。事の念佛ばかりにて。往生したる |
Z14_0066B13: | 人は。悟りかねて。ぐづゝき。卽心念佛の人の。早く悟 |
Z14_0066B14: | るを見ては。けなりく思ふことならば。眞盛上人も。 |
Z14_0066B15: | 卽心約心の理觀の念佛には非ず。たゞ事の口稱念佛 |
Z14_0066B16: | を。自の爲にも。他の爲にも。勤め玉ふ程に。眞盛上人 |
Z14_0066B17: | を始めとして。それより今に至るまでの。其宗旨を受 |