浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0063A01: | 念一。如レ是十氣。名二爲十念一。云云次に發願回向の文あり。 |
Z14_0063A02: | 略して之を出すに。我今正念。稱二如來名一。經二十念頃一。 |
Z14_0063A03: | 爲二菩提道一。求レ生二淨土一。乃至願此十念。得レ入二如來大誓 |
Z14_0063A04: | 海中一。承二佛慈力一。衆罪消滅。淨因增長。若臨レ欲二命終一。 |
Z14_0063A05: | 自知二時至一。身不二病苦一。心無二貪戀一。心不二倒散一。如レ入二禪 |
Z14_0063A06: | 定一。佛及聖衆。手持二金臺一。來迎接レ我。如二一念頃一。生二極 |
Z14_0063A07: | 樂國一。華開見レ佛。卽聞二佛乘一。頓開二佛慧一。廣度二衆生一。滿二 |
Z14_0063A08: | 菩提願一と云り。此願文も。卽心唯心の名もなく。三觀 |
Z14_0063A09: | 三諦の言もなく。たゞ事相口稱の念佛にて。衆罪も消 |
Z14_0063A10: | 滅し。一念の頃に。極樂に往生して。卽ち一佛乘の悟 |
Z14_0063A11: | りを開。廣く一切衆生を濟度し。無上菩提を滿足せん |
Z14_0063A12: | との發願なれば。實にあり難きことなるが故。誰人も |
Z14_0063A13: | 信受奉行すべきこと。天台宗にても。尊重すまじき法 |
Z14_0063A14: | に非ず。因て慈雲大師も。念佛の方法を示すのみなら |
Z14_0063A15: | ず。又此晨朝十念法を立て但事の稱名念佛を。重々勸 |
Z14_0063A16: | め玉へるは。談義本のたゞ理觀の一道計りと云るゝ |
Z14_0063A17: | とは。大に相違することなれば。此慈雲大師に依ん |
Z14_0063B01: | や。また談義本に依んや。天台の末學。請此二つの者 |
Z14_0063B02: | を擇へ。 又第七座の末に於て。天台宗ならば。卽心 |
Z14_0063B03: | 念佛を。自の爲にも。他の爲にも。專らとせいでは。天 |
Z14_0063B04: | 台宗になりたる甲斐は。なきなりと談ぜられたり。此 |
Z14_0063B05: | 通りならば。四明尊者や。慈雲大師も。卽心念佛ばか |
Z14_0063B06: | りを專らとはせず。事相本願の。口稱念佛をも。兼て |
Z14_0063B07: | 勸め玉ふ程に。四明慈雲も。また天台宗になり玉ふ甲 |
Z14_0063B08: | 斐は。なきなりと斥けられんや。頗る不審なり。もし |
Z14_0063B09: | 四明慈雲は。天台宗になり玉ふ甲斐なく。たゞ談義本 |
Z14_0063B10: | のみ。天台宗になられし甲斐ありて。天台宗の嫡々 |
Z14_0063B11: | と。自負して居らるゝならば。天台宗にて綱格なる。 |
Z14_0063B12: | 內外境觀の分ちにさへ暗くして。重々山外に似たる |
Z14_0063B13: | ことをいひ。なを此度の樣に不埓なる談義をして。左 |
Z14_0063B14: | 樣に自負せらるゝは。近比不覺悟なることなる程に。 |
Z14_0063B15: | 早速に改悔して。日比の安心を仕直て然るべきなり。 |
Z14_0063B16: | 四明慈雲の意。上の如くなるのみならず。更に天台 |
Z14_0063B17: | 智者の敎を見るに。心觀爲レ宗の。修二心妙觀一のとある |