浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0054A01: | 淨土は。一味等味の淨土にして。華開已後。曾て差降 |
Z14_0054A02: | なし。九品は。釋迦如來。閻浮一往の化道と釋す。九品 |
Z14_0054A03: | は。機の相を分ちし差降なり。然りと雖ども。華開の |
Z14_0054A04: | 遲速ありて。餘殃をつくす。故に論註曰。而願二往生一 |
Z14_0054A05: | 者。本則三々之品。今無二一二之殊一。又如二漕澠一味一。焉 |
Z14_0054A06: | 可思議一。又化人。當麻の變相を織るに。右の緣は經の |
Z14_0054A07: | 序分。逆惡の故に。六緣を下より上へ逆にをりのぼ |
Z14_0054A08: | せ。左りの緣は十三定善を。上より下へ順にをり下 |
Z14_0054A09: | し。九品は。下の緣に。一位に是を織て。一品一品の隔 |
Z14_0054A10: | 相あり。是れ九品は。機の差降なり。得生は。同一念 |
Z14_0054A11: | 佛。無二別道一故に。階品差なし。故に上々品に說く所の |
Z14_0054A12: | 三心は。下々品までの修因にして。一品として。三心 |
Z14_0054A13: | 不具の念佛はなし。下々に所レ說。令聲不絕の稱名は。 |
Z14_0054A14: | 上々品に通して。往生の修因なり。並に是無差の差。 |
Z14_0054A15: | 差の無差を顯示せり。而るに老漢。彌陀如來。一法句 |
Z14_0054A16: | 淸淨心より修起し玉ふ。莊嚴淨土を。有情の業感の如 |
Z14_0054A17: | く。報身の土に。優劣を喩釋して。念佛の信を妨ぐ。老 |
Z14_0054B01: | 漢をたのみし淸堂上人とか云もの。此の談義をきか |
Z14_0054B02: | ずして死しなば。定て極樂の巡禮宿に。虱をたづね居 |
Z14_0054B03: | られなん。痛しきことかな。次に往生要集。所引の華 |
Z14_0054B04: | 嚴經の文は。老漢の料簡の如く。如レ是緣は。諸經論に |
Z14_0054B05: | 多きこと。王氏の人因緣ありしものならん。揚州の釋 |
Z14_0054B06: | 𤣥通は。幽冥にて。無量壽經の。其佛本願力。聞名欲往 |
Z14_0054B07: | 生の文を唱て。還活す。此文亦破地獄の文と云へり。 |
Z14_0054B08: | 此れ等の義に依て。事持のものは劣りて。巡禮宿の如 |
Z14_0054B09: | き生を感じ。理持のものは。瓊樓に到るとの證には備 |
Z14_0054B10: | へがたし。大乘の觀法。または。首題の名字等を聞く |
Z14_0054B11: | は。結緣なり。事持の口稱は。本願の生因なり。必不レ |
Z14_0054B12: | 可二混雜一。 |
Z14_0054B13: | 談曰。かやうの校量は。經論に多くあることなり。 |
Z14_0054B14: | 辨曰。古へに曰。自無二生見一。不レ能レ識二其道深淺一。 |
Z14_0054B15: | 談曰。善導大師の發願經。辨曰。兼而無知の男女は。 |
Z14_0054B16: | 發願經と云ふよしを聞きしが。さては老漢も經と覺 |
Z14_0054B17: | へられしよな。偖々文盲な人かな。奇特に同發菩大 |