浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0055A01: | 師。往生奄亂國とはかゝれなんだ。尤四帖の疏は。聖 |
Z14_0055A02: | 僧の指授もあれば。一如二經法一宣ひしが。是れは禮讃 |
Z14_0055A03: | の發願文なり。是も定で胸中の一物。淨家を嘲𠱚する |
Z14_0055A04: | の筆語と見ゆ。向天之唾瀆二自面一。 |
Z14_0055A05: | 談曰。さて此の談義。他宗にむかふて說べからず。等 |
Z14_0055A06: | 辨曰。凡そ說法談義は。忝くも佛化にかはりて。四 |
Z14_0055A07: | 輩を敎導すれば。衆を擇ぶことなく。鳴レ鐘擊レ鼓登壇 |
Z14_0055A08: | し。大衆に向て正法を宣說すべし。然るに淨土宗に同 |
Z14_0055A09: | じからざるは勿論のこと。老漢の祖師なる天台四明 |
Z14_0055A10: | も終に唱へ玉ふ南無阿彌陀佛〱の稱名を。卽心念 |
Z14_0055A11: | 佛。約心觀佛なりと妄立し。淨土も彌陀も我心なりと |
Z14_0055A12: | 云ことを。しづのをだまき。くりかへし〱。愚夫愚 |
Z14_0055A13: | 婦の心の內に。思ひ思ふ憶度の分別を。圓妙不思議の |
Z14_0055A14: | 卽心念佛なりと。敎えらるゝ妄談義なるが故。さてこ |
Z14_0055A15: | そ人を簡擇してきかしむれば。公直の正理に非ず。臆 |
Z14_0055A16: | 說の作りごとに紛れなし。此妄談を禪宗に聞せなば。 |
Z14_0055A17: | 台家に說レ心耶。不レ如二孔丘一。呵々大笑すべし。 |
Z14_0055B01: | 談曰。淨土宗は。信受せぬばかりにてはなく。いきど |
Z14_0055B02: | をりを起し。誹謗して。罪を得べき。等 辨曰。見思具 |
Z14_0055B03: | 足の凡夫。上來の無理なる惡口を見聞して。誰かいき |
Z14_0055B04: | どをりを。生ぜざるまじきや。本と此の談義は。人情 |
Z14_0055B05: | を以ていはるゝ故。更に爲法の意に非ず。故に如レ此 |
Z14_0055B06: | 辭を出して。喧嘩を好むの辨なり。若し憤りを恐るゝ |
Z14_0055B07: | が實にして。人情にをつることを悲まば。なんぞ如レ |
Z14_0055B08: | 斯の談義を印行するや。但し淨土坊主は。皆生盲とを |
Z14_0055B09: | もはるゝや。先に言ふ。心口各異とは是れなり。 |
Z14_0055B10: | 談曰。事の念佛をも。隨喜讃歎すべし。辨曰。是れは |
Z14_0055B11: | 彼の巡禮宿のこと乎。近比殊勝千般。 |
Z14_0055B12: | 談曰。談義本と云ば。童べの玩ぶ魚の名に似ていとを |
Z14_0055B13: | かし。辨曰。童べの玩ふ小魚の如く。ダンギボト云 |
Z14_0055B14: | ても可ならん乎。此の書を見る人。掉レ頭こと細魚の |
Z14_0055B15: | 游泳するがごとくなればなり。台宗の學生は點頭せ |
Z14_0055B16: | らるゝこと乎未審。梵室偶談曰。歸元性無レ二方便有二 |
Z14_0055B17: | 多門一。然則參禪也念佛也止觀也皆方便也。旣謂二之門一 |