浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0051A01: | 道共戒のごとく。斯れは是れ佛號の具德にして。其の |
Z14_0051A02: | 滅罪廣大無邊なり。是佛智の所構なれば理は勝れ事 |
Z14_0051A03: | は劣ると云こと。曾てなきことなり。然れども。如レ此 |
Z14_0051A04: | 功德に誇て。ことさらに惡をなし。暴虎憑河して。悔 |
Z14_0051A05: | なきものは。佛菩薩とても如何かせん。 |
Z14_0051A06: | 談曰。四明の永く異下事善及小乘行得二往生一者上。辨曰。 |
Z14_0051A07: | 四明は天台にをなじく。妙觀を宗とし玉へば。凡小 |
Z14_0051A08: | の善行とは。散善三福等の事善をさすなり。稱名念 |
Z14_0051A09: | 佛のことにてはなし。此の文次の文。皆まぎらかしな |
Z14_0051A10: | り。事善は散善なれば。劣なりとの判釋なり。宗家とは |
Z14_0051A11: | 各別の所立なれば。所望不同なり。然るに今事の念佛 |
Z14_0051A12: | の人。小乘行などの人の見る所とは大いにちがへり |
Z14_0051A13: | とは。四明何れの處に。事の念佛の人とさすや。照曜 |
Z14_0051A14: | 裏の刧賊なり。 |
Z14_0051A15: | 談曰。業力所隔。感見不同等。 辨曰。天台四明等。な |
Z14_0051A16: | を自力の封執ありて淨土を判す。若し自らの業力修 |
Z14_0051A17: | 因を論ぜば。地前猶難レ及。而るに凡夫の得生を許す |
Z14_0051B01: | は。唯佛願の强緣に牽かれて。毫も私なし。縱ひ卽心 |
Z14_0051B02: | 觀行のものにもせよ。具足大戒の比丘にもせよ。見思 |
Z14_0051B03: | 未斷の凡夫。窺べき所に非ず。而るに惡人女人の得生 |
Z14_0051B04: | を許すは。皆願力なり。他力なり。如來兆載永刧の修 |
Z14_0051B05: | 因に酬て。感得し玉ふ報身報土。以二佛力一故に感見す。 |
Z14_0051B06: | 焉んぞ優劣を論ぜんや。旣に韋提垢凡の女質。有漏の |
Z14_0051B07: | 眼を以て。無漏の勝境を見るは。以二佛力一故なり。今日 |
Z14_0051B08: | 得生後尙を爾なり。事の念佛者は。佛誓に能くかなへ |
Z14_0051B09: | ば。所見遙に勝る。論注に所謂。正覺の華より生ずれ |
Z14_0051B10: | ばなり。今老漢の敎のごとく。西方も彌陀も。心を離 |
Z14_0051B11: | れぬときゝて。凡情妄想の臆度の開解。何ぞ勝境を拜 |
Z14_0051B12: | せんや。得生尙を難レ許。願文に異するが故に。諸佛の |
Z14_0051B13: | 證誠なきが故に。四明の釋は。能く觀し。觀成理顯の |
Z14_0051B14: | 者の上へを釋して。永く異二他部一との玉ふ。老漢の所 |
Z14_0051B15: | 立と。玉石濫することなかれ。 |
Z14_0051B16: | 談曰。一質異見異質異見云云。辨曰。此れら。群疑論 |
Z14_0051B17: | に釋すれば。今煩しく不レ出。一往法相附順の釋なり。 |