浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0042A01: | 云。又智惠聰明なるの人もをゝしと云。始觀心觀理 |
Z14_0042A02: | を云。後珠數つまぐり。所作を勤と云等のこと。偖々 |
Z14_0042A03: | 鴫立澤の。常念佛よりは。物の哀れなる。卽心念佛な |
Z14_0042A04: | り。 |
Z14_0042A05: | 談曰。法然上人は唐土吾朝に乃至念佛にあらずと拂玉 |
Z14_0042A06: | へり。辨曰。是又料簡ちがひなり。本より機情悟解を |
Z14_0042A07: | 離れたる。他力本願の念佛にして。觀念學解の及ぶ所 |
Z14_0042A08: | にあらざれば。悟りて申す念佛にも非ずと。の玉ひし |
Z14_0042A09: | ものなり。故に三四歲の。思慮なき幼兒も。八九十歲 |
Z14_0042A10: | の。耄せる老人も。念佛して往生せり。惡輩も。禽獸も |
Z14_0042A11: | 生す。如二諸傳一。精き學者に候へぱ。不レ逮二之出一。 |
Z14_0042A12: | 談曰。天台宗からは諸宗の淺深を。能く分つことも。 |
Z14_0042A13: | 自由なり等。辨曰。老漢驗非の中に。自力の修行も。他 |
Z14_0042A14: | 力の法門も。執すれば皆過なり。執なければ。自力も |
Z14_0042A15: | 他力も。成佛の勝方便なりと。又曰。容易に人を譽事さ |
Z14_0042A16: | へ。心ある人はせぬことなりと。如レ此いゝながら。今 |
Z14_0042A17: | は亦自宗を執ぜらるゝことかな。天台宗諸宗と云も |
Z14_0042B01: | 後のことなり。佛八萬の敎を說かせ玉ふも。機の淺深 |
Z14_0042B02: | あるゆへなれば。何れの道よりも。早く得悟するが。 |
Z14_0042B03: | かちなり。智旭の逐レ末而不レ求レ本。求レ解而不レ求レ證と |
Z14_0042B04: | の玉ひしは。如何が心得らるゝや。證を本とせば。何宗 |
Z14_0042B05: | 彼宗の。自慢はなき筈のこと。自ら非を飾らるゝ。笑 |
Z14_0042B06: | 止千般なり。自己の封執なり。天台宗ありとをもわず |
Z14_0042B07: | とも。我れは是れ釋迦の弟子の。法華經よみなり。智 |
Z14_0042B08: | 者大師は。吾か先祖なり。我は其の末孫なりと思はる |
Z14_0042B09: | べし。天台宗と云ものありと思はるゝより。佛說をさ |
Z14_0042B10: | しをき。三心の沙汰もせず。只觀心と云ふもの程。結 |
Z14_0042B11: | 構なることは。ないと思つめ。他宗を押し下したが |
Z14_0042B12: | り。剩へ旁觀記には。淨家の古德を。僻解邪說などゝ |
Z14_0042B13: | 下して。法然の正義とて。闇天の瓦礫をうち出して。 |
Z14_0042B14: | 自讃せられ。或は諸宗の學者は。精しからぬの。麤ひ |
Z14_0042B15: | のと。毀他して。いつとなく。波羅夷の犯にならる。先 |
Z14_0042B16: | づ手前のことを。能くしらるべし。約心觀佛も。とく |
Z14_0042B17: | と根ずみもせず。近年まで賀山の和上と往復して。妙 |