浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0041A01: | 尼入道聚レ首念佛するも忽蒙二其益一。こゝを以て是を見 |
Z14_0041A02: | るに。皆眞實作意なり。袁中郞かことを。書れしまゝ。 |
Z14_0041A03: | 珂雪參集選の。一驗をそなへむ。彼第十六。袁氏三生 |
Z14_0041A04: | 傳の略に曰。伯修有レ子曰レ登。年十三なり。小時より。 |
Z14_0041A05: | 淨業を修することを聞ときは喜び。十氣を以て念佛 |
Z14_0041A06: | す。萬曆辛卯。伯修京師に官し。中郞以二公車一至。兒か |
Z14_0041A07: | 病癖不レ治。まさに死せんとして。人に語て曰。二りの |
Z14_0041A08: | 叔を。請しきたれと。中郞至る。兒が曰。我れまさに往 |
Z14_0041A09: | かんとす。叔我をたすけて。念佛すべしと。兒危坐し |
Z14_0041A10: | て。數百聲を念す。中郞及び伯修。みなこれを助く。兒 |
Z14_0041A11: | 又曰。我が氣急にして。全く念ずることあたはず。も |
Z14_0041A12: | つはら南無佛と念ぜんも可ならんや。叔曰よしと。兒 |
Z14_0041A13: | 復た念ずること。百聲ばかりして。大に笑て曰く。蓮 |
Z14_0041A14: | 華至れりと。家人こと〲く走り視る。登愀然といろ |
Z14_0041A15: | がわりして曰。蓮華皆なくなりぬ。室中汚穢者はなき |
Z14_0041A16: | かと。詢レ之果して不淨を浣ふの下女あり。依て是を |
Z14_0041A17: | しりぞけ出せば。又笑て曰。蓮華復あまねし。一々の |
Z14_0041B01: | 華の上に。如來まします。如來きたり玉ふ。我もゆか |
Z14_0041B02: | んと。遂に合掌して。脩然として逝く。次に中郞か娘。 |
Z14_0041B03: | 禪那年十四歲。未死せざる四五日前に。淨土を感見 |
Z14_0041B04: | し。其後專ら上品を念じて往生す。次に袁中道か子。 |
Z14_0041B05: | 名は海四歲。念佛百餘聲して往生す。具には往て可レ |
Z14_0041B06: | 見。如レ此唯心法界の妙解もなく。卽心念佛にてもな |
Z14_0041B07: | し。只口二-稱果號一往生す。老漢何ぞ大分水を加るの。外 |
Z14_0041B08: | 道よりましの。ぐつつくのと云ふや。旣如レ此現證に |
Z14_0041B09: | 背く。無慚の贋僧なり。をよびもせぬ開解だての。卽 |
Z14_0041B10: | 心念佛の者。かゝることを見聞せば。うらやましかる |
Z14_0041B11: | べし。はやく過を改て。任レ口念佛すべし。 |
Z14_0041B12: | 談曰。理の念佛の人よりは。事の念佛申すも。卽心念 |
Z14_0041B13: | 佛を離れずと見れども。事の念佛申しの方よりは。左 |
Z14_0041B14: | 樣にはゑいはぬなり。辨曰。理持念佛者離れずと見ば |
Z14_0041B15: | 事持念佛者も。同じかるべし。事有二挾レ理之功一。理無二 |
Z14_0041B16: | 隻立之能一。已不レ謂レ如二兩輪雙翼一耶。總じて不二照應一こ |
Z14_0041B17: | とをゝし。愚癡無智も。なるまじきことにてなしと |