浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z12_0327A01: | こと。寶渚に向ふがごとくなりゆけば。止惡修善の |
Z12_0327A02: | 行。またなき樂みとなり。喜び勇みてこれをなすべし。 |
Z12_0327A03: | これより三僧祇劫を歷て。六度萬行を修するも。全く |
Z12_0327A04: | これ大菩提道中の好風景たるべし。豈愉快ならずや。 |
Z12_0327A05: | 昔年梵網摘要。竝に略釋を製述して。三聚戒要を辨ず。 |
Z12_0327A06: | 今また國字をもてこの一冊を錄し。その綱要を提示 |
Z12_0327A07: | す。た※これ創學の人に便りせんと欲するのみ。これ |
Z12_0327A08: | 時安永八歲次己亥三月。長泉律院苾芻普寂識。 |
Z12_0327A09: | 菩薩三聚戒辨要尾 |
Z12_0327A10: | △一頁上段根基。根は木の根なり。基は家屋の基址なり。 |
Z12_0327A11: | △一頁上段創學。創は始めなり。初學のものをさす。 |
Z12_0327A12: | △一頁上段梗槩。梗槪は大略なり。 |
Z12_0327A13: | △二頁上段百結鶉衣。破たる衣をも〻つづりたるなり。 |
Z12_0327A14: | △二頁上段弊衣麤食。やぶれたる衣。あら〱しき食なり。愛護とは大切におもふなり。弊服は弊衣と同じ。 |
Z12_0327A15: | △二頁上段妄陰。陰は五陰なり。五陰は色受想行識なり。これ有情の色心なり。有情これをとめて我とするなり。これ實 |
Z12_0327A16: | に我あるにあらず。た※有情の迷情にて。我ありとおもひて。この我見より無量の煩惱を生ず。故に妄 |
Z12_0327B01: | 陰といふなり。 |
Z12_0327B02: | △三頁上段要期。願ふ所の事をはたしとげんとちかふなり。 |
Z12_0327B03: | △三頁上段分受。分受は十戒の中一戒二戒乃至九戒。心のま〻に受るなり。 |
Z12_0327B04: | △三頁下段當體。當體とは自體といふがごとし。今は戒法の體をさす。 |
Z12_0327B05: | △三頁下段法爾。法爾は自然といふに同じ。 |
Z12_0327B06: | △四頁上段在纒。纒は煩惱の異名なり。眞如の性の。まよひの衆生の心中にあるを在纒といひ。煩惱をはなれたるを。出 |
Z12_0327B07: | 纒眞如といふ。 |
Z12_0327B08: | △四頁下段憑對。舍利佛像等を安置し相對して受戒するを憑對と云。 |
Z12_0327B09: | △四頁下段羯磨。此に業といふ。比丘の作業をいふなり。 |
Z12_0327B10: | △六頁上段遮性。かろき罪を遮罪といひ。十重禁の重き罪を性罪といふなり。遮罪を制する戒を遮戒といひ。性罪を制す |
Z12_0327B11: | る戒を。性戒といふなり。 |
Z12_0327B12: | △六頁上段不同分心。戒を受たる人。のちに受たる心と相違の心おこるなり。たとへばころさじ盜まじと思ひた |
Z12_0327B13: | るが。後にころし盜む心おこるなり。 |
Z12_0327B14: | △六頁上段犯科。犯戒のとがに入るなり。 |
Z12_0327B15: | △六頁上段發露悔除。發露は罪をあらはし人にいふなり。悔除は懺してのぞくなり。 |
Z12_0327B16: | △六頁上段制罪業罪。制罪は佛所制の戒に違する罪なり。業罪といふは。戒法によらず只染心煩惱心よりおこす |
Z12_0327B17: | 業なり。 |