浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z12_0324A01: | 要行なり。力に隨て行學すべし。その餘の諸戒も心を |
Z12_0324A02: | とどめ。漸次に修學すべし。 |
Z12_0324A03: | これより下。ちなみに受菩薩戒者須知法を明さん。こ |
Z12_0324A04: | の戒受得已後。半月々々に布薩を行ずべし。布薩は梵 |
Z12_0324A05: | 語。または普灑陀といふ。此に長養と翻じまた淨住と |
Z12_0324A06: | 名く。半月々々所受の戒に於て。持犯を撿察し。犯あ |
Z12_0324A07: | れば如法に悔し。戒法を長養し淸淨に住するゆへ。布 |
Z12_0324A08: | 薩といふなり。布薩法に廣中略あり。難緣の時或は在 |
Z12_0324A09: | 家の世務繁多なる人は。極略布薩法を行ずべし。極略 |
Z12_0324A10: | 法別に記するがごとし。懺法及び制業二罪の別。上に |
Z12_0324A11: | 述るがごとし。なを師家に尋ぬべし。 |
Z12_0324A12: | 菩薩戒受たる人は。より〱良師友にあひ。正法を聞 |
Z12_0324A13: | て。三界有漏の法は。心性に背く疣贅としりてこれを |
Z12_0324A14: | 厭ひ。三聚淨戒菩薩賢聖の道は。心性所具の寶聚なり |
Z12_0324A15: | と觀じて。これをねがふべし。また因緣生法空無自性。 |
Z12_0324A16: | 一切諸法夢の所見のごとしと觀じ。重著の心を離れ。 |
Z12_0324A17: | 三毒心を調伏すべし〓また一切有情の上に。孝順慈悲 |
Z12_0324B01: | の心をいだくべし。また身口意の三業を起すに。止惡 |
Z12_0324B02: | 行善の意樂を離れざるべし。もしよく此心行に安住 |
Z12_0324B03: | すれば。これ人中の芬陀利なり。積善の餘慶期せずし |
Z12_0324B04: | て來り。佛天の加護もとめずして被るゆへ。身安く心 |
Z12_0324B05: | 泰にして。福壽兩つながら增長し。身の終りには。種 |
Z12_0324B06: | 種の祥瑞をあらはし。來生必らず善道にいたる。豈二 |
Z12_0324B07: | 世大吉祥の法ならずや。所以に此經に曰く。もし佛子 |
Z12_0324B08: | 國王の位を受んと欲する時。轉輪王の位を受る時。百 |
Z12_0324B09: | 官位を受る時。まづ菩薩戒を受べし。一切の鬼神。王 |
Z12_0324B10: | の身百官の身を救護し。諸佛歡喜すと。このゆへに佛 |
Z12_0324B11: | 法東漸已來。支那日域。王臣百官受菩薩戒の事跡頗る |
Z12_0324B12: | 多し。史傳に載るがごとし。傳へ聞く。輪王の御宇。十 |
Z12_0324B13: | 善を以て天下を平治し。人々十善を行ずれば。天下和 |
Z12_0324B14: | 順日月淸明。風雨時に順じ五穀豐饒。國富民安くして。 |
Z12_0324B15: | 兵戈用ることなしと。この菩薩十重禁卽ち十善法な |
Z12_0324B16: | るときは。上下この戒を以て身心を治すれば。た※將 |
Z12_0324B17: | 來大菩提の種子となるのみならず。現生また轉輪王 |