ウィンドウを閉じる

Z1160 菩薩三聚戒弁要 普寂 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z12_0324A01: 要行なり。力に隨て行學すべし。その餘の諸戒も心を
Z12_0324A02: とどめ。(ぜん)()に修學すべし。
Z12_0324A03: これより下。ちなみに受菩薩戒者須知法を明さん。こ
Z12_0324A04: の戒受得已後。半月々々に布薩を行ずべし。布薩は梵
Z12_0324A05: 語。または()(しや)()といふ。此に長養と翻じまた淨住と
Z12_0324A06: 名く。半月々々所受の戒に於て。持犯を撿察し。犯あ
Z12_0324A07: れば如法に悔し。戒法を長養し淸淨に住するゆへ。布
Z12_0324A08: 薩といふなり。布薩法に廣中略あり。難緣の時或は在
Z12_0324A09: 家の世務繁多なる人は。極略布薩法を行ずべし。極略
Z12_0324A10: 法別に記するがごとし。懺法及び制業二罪の別。上に
Z12_0324A11: 述るがごとし。なを師家に尋ぬべし。
Z12_0324A12: 菩薩戒受たる人は。より〱良師友にあひ。正法を聞
Z12_0324A13: て。三界有漏の法は。心性に背く(ゆう)(ぜい)としりてこれを
Z12_0324A14: 厭ひ。三聚淨戒菩薩賢聖の道は。心性所具の寶聚なり
Z12_0324A15: と觀じて。これをねがふべし。また因緣生法空無自性。
Z12_0324A16: 一切諸法夢の所見のごとしと觀じ。重著の心を離れ。
Z12_0324A17: 三毒心を調伏すべし〓また一切有情の上に。孝順慈悲
Z12_0324B01: の心をいだくべし。また身口意の三業を起すに。止惡
Z12_0324B02: 行善の意樂を離れざるべし。もしよく此心行に安住
Z12_0324B03: すれば。これ人中の(ふん)()()なり。積善の()(けい)()せずし
Z12_0324B04: て來り。佛天の加護もとめずして(かふむ)るゆへ。身安く心
Z12_0324B05: (ゆたか)にして。福壽(ふた)つながら增長し。身の終りには。種
Z12_0324B06: 種の祥瑞をあらはし。來生必らず善道にいたる。豈二
Z12_0324B07: 世大吉祥の法ならずや。所以に此經に曰く。もし佛子
Z12_0324B08: 國王の位を受んと欲する時。轉輪王の位を受る時。百
Z12_0324B09: 官位を受る時。まづ菩薩戒を受べし。一切の鬼神。王
Z12_0324B10: の身百官の身を()()し。諸佛歡喜すと。このゆへに佛
Z12_0324B11: 法東漸已來。支那日域。王臣百官受菩薩戒の事跡頗る
Z12_0324B12: 多し。史傳に(のす)るがごとし。傳へ聞く。輪王の御宇。十
Z12_0324B13: 善を以て天下を平治し。人々十善を行ずれば。天下和
Z12_0324B14: 順日月淸明。風雨時に順じ五穀()(ねう)(くに)(とみ)民安くして。
Z12_0324B15: 兵戈用ることなしと。この菩薩十重禁卽ち十善法な
Z12_0324B16: るときは。上下この戒を以て身心を治すれば。た※將
Z12_0324B17: 來大菩提の(しゆ)()となるのみならず。現生また轉輪王

ウィンドウを閉じる