浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z12_0313A01: | の要期。功德無邊にして。比類すべきものなきことを。 |
Z12_0313A02: | かく三聚の要期未來際をきはめて。今身は。わが行ひ |
Z12_0313A03: | 得べきほど受持すべし。もし攝律儀戒は。或は十重四 |
Z12_0313A04: | 十八輕戒を受持し。或はた※十重禁戒を受持し。或は |
Z12_0313A05: | 十戒の中において。一戒二戒乃至九戒分受すること |
Z12_0313A06: | を許す。又在家出家護持おなじからず。下に至りて辯 |
Z12_0313A07: | ずべし。もし攝善法戒は。一切福慧萬善の中。わが力 |
Z12_0313A08: | の及ぶほど。善法を行ずるなり。願生淨土の人ならば。 |
Z12_0313A09: | 三心五行を主とし。異類の衆善。緣に隨て行ずべし。 |
Z12_0313A10: | 攝衆生戒は。一切衆生のうへに慈心をおこし。わが |
Z12_0313A11: | 心力の及ぶほど。拔苦與樂の事を行じ。又人を止惡修 |
Z12_0313A12: | 善の道に導びくべし。此戒受得已後。生々世々。〓漸々 |
Z12_0313A13: | 增長。轉勝轉妙。三賢十聖通達修習し。遂に二種の生 |
Z12_0313A14: | 死を翻破し。菩提𣵀槃二轉の妙果を證す。これを菩提 |
Z12_0313A15: | 薩埵の道とす。上來略して三聚戒の大綱を明し訖る。 |
Z12_0313A16: | 後台疏に依て四法を辯ず。四法とは。一に戒法。二に |
Z12_0313A17: | 戒體。三に戒行。四に戒相。初に戒法とは。これまた三 |
Z12_0313B01: | あり。謂く法體名義具緣なり。法體といふは。謂く本 |
Z12_0313B02: | 有の佛性法界に周徧し。當體非を離れ。萬德を具し。大 |
Z12_0313B03: | 悲を成就す。因に在ては六波羅蜜と名け。果に在ては |
Z12_0313B04: | 理智悲と名く。然るに衆生無明妄執力によりて。この |
Z12_0313B05: | 法界性を攬て。麤細二種の惑業苦となし。三業の過惡 |
Z12_0313B06: | 法界に周徧し。生死の苦輪海に漂ふ。如來大悲。この |
Z12_0313B07: | 迷倒を憐み。衆生をして。かの法界無量の過惡を飜轉 |
Z12_0313B08: | して。法界無量の善法を成就せしめんがために。法界 |
Z12_0313B09: | 二諦の境に周徧する三聚戒善に準じて。戒羯磨を制 |
Z12_0313B10: | 定し。誓受三聚學處の軌則に備へ給ふ。これ如來金口 |
Z12_0313B11: | の所制なりといへども。その法體は。淨法界法爾常恆 |
Z12_0313B12: | の性尸羅なり。二に名義とは。略して三名を出さん。一 |
Z12_0313B13: | に毗奈耶。此に調伏と翻じ。また滅と名く。三業の過 |
Z12_0313B14: | 惡を調伏し除滅するがゆへに。二に尸羅。〓此に戒或は |
Z12_0313B15: | 淸涼と翻ず。過非を戒禁し。煩惱の熱惱を淸涼するが |
Z12_0313B16: | ゆへに。三に波羅提木叉。此に別々解脫といひ。また |
Z12_0313B17: | は保解脫と名く。別々に身口の過非を解脫し。煩惱の |