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Z0520 浄土四要義 証賢 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z09_0139A01: 安心述懷
Z09_0139A02: 彌陀の本願は。いさ〻かもゆるぎなき事とはふかく
Z09_0139A03: 思ひすましぬ。これをこそ深信とはなづけたれ。た※
Z09_0139A04: しゆるぎなき事とはおぼえながら。たのむ心のよわ
Z09_0139A05: きこそあぶなけれども。彌陀の本願は五逆をもすて
Z09_0139A06: ず。十念をも〻らさぬのみならず。安心のよわきまで
Z09_0139A07: をもたすけ給ふことなれば。ゆめ〱往生にあやぶ
Z09_0139A08: みあるべからず。かの下品下生の機を。苦にせめられ
Z09_0139A09: て心ほれたる者ととき。又二河のたとへに往生の心
Z09_0139A10: ざしを四五寸のみちにたとへて。西のきしに人あり
Z09_0139A11: て。我よく汝をまもれば。みちほそくとも。おとすまじ
Z09_0139A12: きぞとよばふすべきや。答云。た※本願の御心ざしの
Z09_0139A13: ありがたきやうを。つねにあむずべきなり。さしもい
Z09_0139A14: みじき御ちかひを。こま〲ともおもひいれぬ。ほい
Z09_0139A15: なき事なり。あやまりてなきとくをも思ひつけて。本
Z09_0139A16: 願のたふときやうにあむじなすが故實にてあるなり
Z09_0139B01: 正定業義
Z09_0139B02: 南無阿彌陀佛と〻なふるが。一念なれどもかならず
Z09_0139B03: うまる〻事は。かの佛の本願に。一念なりともかなら
Z09_0139B04: ずうまれさせんとちかひ給へるゆゑなり。さればか
Z09_0139B05: ならずうまれさせんとちかはれたる。本願のちから
Z09_0139B06: にとりたてられて。かたのやうに申し居たる一念ま
Z09_0139B07: でも。かならずうまる〻業となる也。このゆゑに念佛
Z09_0139B08: をば。正定業となづけたり。正定業とは。往生のまさし
Z09_0139B09: き定業といふ事なり。すでに定業といふ事は。なにご
Z09_0139B10: とにもさまたげられず。又なにとすれどものがれぬ
Z09_0139B11: いはれなれば。このたび極樂にうまれむ事。さらにの
Z09_0139B12: がるべからず。おほよそ人ごとに。みなこの世にむけ
Z09_0139B13: てえさらぬ事をば。定業にてぞあるらむといひあひ
Z09_0139B14: たれども。往生にむけたる定業をば。おほきに不定げ
Z09_0139B15: に思へる。かへす〲ひが事也。なに〻むけても。定業
Z09_0139B16: のいはれはおなじ事にてこそあれ。ゆめ〱往生を
Z09_0139B17: うたがふべからず。いはむやわがちからにてつくり

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