浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z09_0139A01: | 安心述懷 |
Z09_0139A02: | 彌陀の本願は。いさ〻かもゆるぎなき事とはふかく |
Z09_0139A03: | 思ひすましぬ。これをこそ深信とはなづけたれ。た※ |
Z09_0139A04: | しゆるぎなき事とはおぼえながら。たのむ心のよわ |
Z09_0139A05: | きこそあぶなけれども。彌陀の本願は五逆をもすて |
Z09_0139A06: | ず。十念をも〻らさぬのみならず。安心のよわきまで |
Z09_0139A07: | をもたすけ給ふことなれば。ゆめ〱往生にあやぶ |
Z09_0139A08: | みあるべからず。かの下品下生の機を。苦にせめられ |
Z09_0139A09: | て心ほれたる者ととき。又二河のたとへに往生の心 |
Z09_0139A10: | ざしを四五寸のみちにたとへて。西のきしに人あり |
Z09_0139A11: | て。我よく汝をまもれば。みちほそくとも。おとすまじ |
Z09_0139A12: | きぞとよばふすべきや。答云。た※本願の御心ざしの |
Z09_0139A13: | ありがたきやうを。つねにあむずべきなり。さしもい |
Z09_0139A14: | みじき御ちかひを。こま〲ともおもひいれぬ。ほい |
Z09_0139A15: | なき事なり。あやまりてなきとくをも思ひつけて。本 |
Z09_0139A16: | 願のたふときやうにあむじなすが故實にてあるなり |
Z09_0139B01: | 正定業義 |
Z09_0139B02: | 南無阿彌陀佛と〻なふるが。一念なれどもかならず |
Z09_0139B03: | うまる〻事は。かの佛の本願に。一念なりともかなら |
Z09_0139B04: | ずうまれさせんとちかひ給へるゆゑなり。さればか |
Z09_0139B05: | ならずうまれさせんとちかはれたる。本願のちから |
Z09_0139B06: | にとりたてられて。かたのやうに申し居たる一念ま |
Z09_0139B07: | でも。かならずうまる〻業となる也。このゆゑに念佛 |
Z09_0139B08: | をば。正定業となづけたり。正定業とは。往生のまさし |
Z09_0139B09: | き定業といふ事なり。すでに定業といふ事は。なにご |
Z09_0139B10: | とにもさまたげられず。又なにとすれどものがれぬ |
Z09_0139B11: | いはれなれば。このたび極樂にうまれむ事。さらにの |
Z09_0139B12: | がるべからず。おほよそ人ごとに。みなこの世にむけ |
Z09_0139B13: | てえさらぬ事をば。定業にてぞあるらむといひあひ |
Z09_0139B14: | たれども。往生にむけたる定業をば。おほきに不定げ |
Z09_0139B15: | に思へる。かへす〲ひが事也。なに〻むけても。定業 |
Z09_0139B16: | のいはれはおなじ事にてこそあれ。ゆめ〱往生を |
Z09_0139B17: | うたがふべからず。いはむやわがちからにてつくり |