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Z0510 心行雑決 然空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z09_0131A01: く候。されども又ゆるさる〻方も侍るなり。佛の御こ
Z09_0131A02: とばにも。此世の事は世々に習ふ故に。聊の事も深く
Z09_0131A03: 覺え。後の世の事は此度はじめたるやうなる程に。う
Z09_0131A04: ゐ〱しくて。あさくおぼゆるなりと仰られしなり。
Z09_0131A05: たとひあさく候とも。佛の本願を信じて。念佛すれば。
Z09_0131A06: 往生は佛の御力にてとげさせ給へるなり。さればこ
Z09_0131A07: そ他力の不思議にてはあれ。猶二河のたとへと申す
Z09_0131A08: 所に。こまかに見えさふらへば御らんじ給へ。
Z09_0131A09: 懈怠なる身にて。佛の御心に契はずもやと云ふ御疑
Z09_0131A10: の事。すべて佛の御心ばへは。衆生にすこしのよき事
Z09_0131A11: だにもあれば。多くのわろき事をばわすれはて〻。た
Z09_0131A12: ※これをのみうれしき事に思召す事にて候。げに樣
Z09_0131A13: かはりて。衆生を思ふやみにまよひたるありさまとも
Z09_0131A14: 申しぬべき程の御事なれば。御懈怠ありとも。とき
Z09_0131A15: 〲も本願のうれしさなどだにも思ひいでまいらせ
Z09_0131A16: られ給は※。更ににくみ申さる〻御事あるまじくこ
Z09_0131A17: そ。まして日々の御所作だにもましませば。御懈怠な
Z09_0131B01: ど申すべき限にても侍らず。且は人によるべき事に
Z09_0131B02: 候。おほかたいそがぬ道は。足のおそきをなげかずと
Z09_0131B03: て。志のなきまへには。懈怠をもおもひと※めぬ事な
Z09_0131B04: るを。おぼしめし歎かせ給ふは。御志のあるからの事
Z09_0131B05: なり。それをもても。うれしく思ひたまへられ候べし。
Z09_0131B06: 御懈怠あるにつけても。本願を賴み申さる〻といふ
Z09_0131B07: 御事。これはひしと佛の御敎にかなひたる御心づか
Z09_0131B08: ひにてさふらへ。(かへす)()もありがたくぞ侍る。本願のお
Z09_0131B09: こりも。何事にもかなはぬおろかなる人の爲とこそお
Z09_0131B10: こされし事にて候へば。よろづにけなげならん人は。
Z09_0131B11: 本願ならずとも。いづれの道にても生死をばいづべ
Z09_0131B12: きなり。されば十因と申す文には。我身若し勇猛精進
Z09_0131B13: にも。持戒淸淨にもあらば。極樂ならずとも願ふべし。
Z09_0131B14: 阿彌陀ほとけならずとも賴みぬべし。我身拙く愚な
Z09_0131B15: る故に。阿彌陀如來ならではたすくべき佛もなく。極
Z09_0131B16: 樂ならでは足さし入るべき淨土もなければこそ。一
Z09_0131B17: かたにたのめとこそ候へ。夫はげにもと身をしるに

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