浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z09_0130A01: | 思ふなり。問。か〻る本願の不思議とはおほかたし |
Z09_0130A02: | りながら。猶さてもいかがあらむなど疑心の發るお |
Z09_0130A03: | り〱あり。是は深信なき故といふべきにや。答。 |
Z09_0130A04: | それは深信具したる人も。此疑發す事もあるなり。但 |
Z09_0130A05: | しあら〱しく本願を疑ふはわろし。本願をば隨分 |
Z09_0130A06: | に信じたるも。かまへてと思ふ事なれば。かたきとお |
Z09_0130A07: | ぼゆるは。志の上の疑とてゆるさる〻也。此世ざまに |
Z09_0130A08: | も。深くさあれかしとおぼゆる事は。一定ときく上に |
Z09_0130A09: | も。猶いかがなど覺ゆるぞかし。さればこれもせめて |
Z09_0130A10: | の心とこそしらるれ。三に廻向發願心といふは。我申 |
Z09_0130A11: | す所の念佛を以て。必ず極樂に生ぜんと願ふ也。三心 |
Z09_0130A12: | のやう唯かくのごとし。然るをあるは大事に申す人 |
Z09_0130A13: | もあり。あるはくせ〲しく申す人もあれども。皆々 |
Z09_0130A14: | 僻事なり。心得やすく。又具し安き心としろしめし給 |
Z09_0130A15: | へ。すべて願はざらむ人の事は。沙汰の外なり。願ふ程 |
Z09_0130A16: | の人の具せぬは有まじ。それをあしく心得などしつ |
Z09_0130A17: | かふまつるは。あさましき事にこそ。常にただまめや |
Z09_0130B01: | かに本願を信じて佛たすけさせたまへと思ふがよき |
Z09_0130B02: | 事にてぞ侍る。 |
Z09_0130B03: | 三心をなま心に具し。又一もかけなん念佛は。申すと |
Z09_0130B04: | も徒事にやの御尋。是はなま具しなる三心は。あるは |
Z09_0130B05: | 極樂の邊地と申すところへゆき。あるは懈鬘國など |
Z09_0130B06: | 申す所へむまる〻類なり。又一もかけぬれば。やがて |
Z09_0130B07: | はかなひやらねども。次の生によき人の道心ありて。 |
Z09_0130B08: | 本願を深く信ずる人になりて。そのたびかならず往生 |
Z09_0130B09: | をとげ申すとこそ候へ。さればいづれにても念佛の |
Z09_0130B10: | 徒になるといふ事はまたくなきなり。 |
Z09_0130B11: | この世の人の。うるはしく我が爲めと心ざし。ふかき |
Z09_0130B12: | 事もあらんには。いかにもなをざりにおぼえじを。是 |
Z09_0130B13: | 程いみじき本願をき〻ながら。なきおめきてもよろ |
Z09_0130B14: | こばぬは。往生一定などはおぼえぬからと。我心なが |
Z09_0130B15: | らさぐり疑はる〻といふ御尋の事。これは實にこれほ |
Z09_0130B16: | ど有難き本願を聞て。只うれしくこそなど。世の常め |
Z09_0130B17: | かしく申す事は。心ざしのあさきにやといはれぬべ |