浄土宗全書を検索する
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| 巻＿頁段行 | 本文 |
|---|---|
| Z09_0067A01: | とは衆生をみちびかむがためなり。國土たへなりと |
| Z09_0067A02: | いふとも衆生うまれがたくば。大悲大願の意趣にた |
| Z09_0067A03: | がひなむとす。これによりて往生極樂の別因をさだ |
| Z09_0067A04: | めんとするに。一切の行みなたやすからず。孝養父母 |
| Z09_0067A05: | をとらむとすれば。不孝のものはむまるべからず。讀 |
| Z09_0067A06: | 誦大乘をもちひむとすれば。文句をしらざるものは。 |
| Z09_0067A07: | のぞみがたし。布施持戒を因とさだめむとすれば。慳 |
| Z09_0067A08: | 貪破戒のともがらはもれなんとす。忍辱精進を業と |
| Z09_0067A09: | せむとすれば。瞋恚懈怠のたぐひはすてられぬべし。 |
| Z09_0067A10: | 餘の一切の行もみなまたかくのごとし。これにより |
| Z09_0067A11: | て一切の善惡の凡夫ひとしくうまれともにねがはし |
| Z09_0067A12: | めむがために。た※阿彌陀の三字の名號をとなへむ |
| Z09_0067A13: | を。往生極樂の別因とせむと。五劫のあひだふかくこ |
| Z09_0067A14: | のことを思惟しをはりて。まづ第十七に諸佛にわが |
| Z09_0067A15: | 名字を稱揚せられむといふ願をおこしたまへり。こ |
| Z09_0067A16: | の願ふかくこれをこ〻ろうべし。名號をもてあまね |
| Z09_0067A17: | く衆生をみちびかむとおぼしめすゆゑに。かつ〲 |
| Z09_0067B01: | 名號をほめられむとちかひたまへるなり。しからず |
| Z09_0067B02: | ば佛の御こ〻ろに名譽をねがふべからず。諸佛にほ |
| Z09_0067B03: | められてなにの要かあらむ。 |
| Z09_0067B04: | 加來尊號甚分明 十方世界普流行 |
| Z09_0067B05: | 但有稱名皆得往 觀音勢至自來迎 |
| Z09_0067B06: | といへるこのこ〻ろか。さてつぎに第十八に念佛往 |
| Z09_0067B07: | 生の願をおこして。十念のものをもみちびかむとの |
| Z09_0067B08: | たまへり。まことにつら〱これをおもふに。この願 |
| Z09_0067B09: | はなはだ弘深なり。名號はわづかに六字なれば盤特 |
| Z09_0067B10: | がともがらなりともやすく。これをとなふるに行住 |
| Z09_0067B11: | 坐臥をえらばず。これを行ずるに時處諸緣をきらは |
| Z09_0067B12: | ず。在家出家若男若女老少善惡の人をもわかず。なに |
| Z09_0067B13: | の人かこれにもれむ。 |
| Z09_0067B14: | 彼佛因中立弘誓 聞名念我摠來迎 |
| Z09_0067B15: | 不簡貧窮將富貴 下簡下智與高才 |
| Z09_0067B16: | 不簡多聞持淨戒 不簡破戒罪根深 |
| Z09_0067B17: | 但使廻心多念佛 能令瓦礫變成金 |