浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z09_0066A01: | 行をめぐらして。淨土に往生せんとねがふなり。これ |
Z09_0066A02: | みな往生をとげざるにあらず。一切の行はみなこれ |
Z09_0066A03: | 淨土の行なるがゆゑに。た※これはみづからの行を |
Z09_0066A04: | はげみて。往生をねがふがゆゑに。自力の往生となづ |
Z09_0066A05: | く。行業もしおろそかならば往生とげがたし。かの阿 |
Z09_0066A06: | 彌陀佛の本願にあらず。攝取の光明のてらさ※ると |
Z09_0066A07: | ころなり。ふたつに念佛往生といふは。阿彌陀佛の名 |
Z09_0066A08: | 號をとなへて往生をねがふなり。これはかの佛の本 |
Z09_0066A09: | 願に順ずるがゆゑに。正定の業となづく。ひとへに彌 |
Z09_0066A10: | 陀の願力にひかる〻がゆゑに。他力の往生となづく。 |
Z09_0066A11: | そも〱名號をとなふるは。なにのゆゑにかかの佛 |
Z09_0066A12: | の本願にかなふとはいふぞといふに。そのことのお |
Z09_0066A13: | こりは。阿彌陀如來いまだ佛になりたまはざりしむ |
Z09_0066A14: | かし。法藏比丘とまうしき。そのときに佛まし〱き。 |
Z09_0066A15: | 世自在王佛とまうしき。法藏比丘すでに菩提心をお |
Z09_0066A16: | こして。淸淨の國土をしめして。衆生を利益せんとお |
Z09_0066A17: | ぼして。佛のみもとへまゐりてまうしたまはく。われ |
Z09_0066B01: | すでに菩提心をおこして淸淨の佛國をまうけむとお |
Z09_0066B02: | もふ。ねがはくは佛わがためにひろく佛國を莊嚴す |
Z09_0066B03: | る。無量の妙行をおしへたまへと。そのときに世自在 |
Z09_0066B04: | 王佛。二百一十億の諸佛の淨土の人天の善惡國土の |
Z09_0066B05: | 麤妙を。こと〲くこれをとき。こと〲くこれを現 |
Z09_0066B06: | じたまひき。法藏比丘これをき〻これをみて。惡をえ |
Z09_0066B07: | らびて善をとり。麤をすて〻妙をねがふ。たとへば三 |
Z09_0066B08: | 惡道ある國土をばこれをえらびてとらず。三惡道な |
Z09_0066B09: | き世界をばこれをねがひてすなはちとる。自餘の願 |
Z09_0066B10: | もこれになずらへてこ〻ろうべし。このゆゑに二百 |
Z09_0066B11: | 一十億の諸佛の淨土の中より。すぐれたることをえ |
Z09_0066B12: | らびとりて極樂世界を建立したまへり。たとへばや |
Z09_0066B13: | なぎのえだにさくらのはなをさかせ。ふたみのうら |
Z09_0066B14: | にきよみがせきをならべたらむがごとし。これをえ |
Z09_0066B15: | らぶこと一期の案にあらず。五劫のあひだ思惟した |
Z09_0066B16: | まへり。かくのごとく微妙嚴淨の國土をまうけむと |
Z09_0066B17: | 願じて。かさねて思惟したまはく。國土をまうくるこ |