浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z09_0038A01: | さん料に時々別時する事は。詮ずる所念佛多く申さ |
Z09_0038A02: | ん爲也。然に別時する程にては。道場に入り。佛像に向 |
Z09_0038A03: | はんに。爭か身不淨なるべき。此故に精進潔齋する也。 |
Z09_0038A04: | 全く念佛の功德を增爲めにはあらず。又日々の所作 |
Z09_0038A05: | 三萬六萬以上數遍增を申て。一日も懈ざらん人は。い |
Z09_0038A06: | つのいとまにか別時すべきや。 |
Z09_0038A07: | 問。年々の二季の彼岸。月々の六齋日若は心ざす日な |
Z09_0038A08: | んど。身を淸め齋なんどして念佛申さんとし候事は。 |
Z09_0038A09: | 自力に成候べしや。答。全く自力に非ず。自力と申は。 |
Z09_0038A10: | 身を調へ心を淸めて申こそよき念佛にてあれ。さら |
Z09_0038A11: | で申す念佛は。佛の御心にも背くらんと思て申こそ |
Z09_0038A12: | 自力なれ。佛恩を報ぜんために身を淸くしてこそ申 |
Z09_0038A13: | べきに。凡夫のつたなき習。懶墮懈怠力及ず。せめては |
Z09_0038A14: | 月に一日二日も身を淸めて申さんは。目出度事にて |
Z09_0038A15: | こそ候はめ。一日なりとも一時なり共。別時をすると |
Z09_0038A16: | 思事也。別時の行儀には。酒肉五辛をと※めて一食長 |
Z09_0038A17: | 齋すべしと候へば。若は十四日十五日。若は父母の月 |
Z09_0038B01: | 忌などに別時すると存て。精進して念佛申さん事最モ |
Z09_0038B02: | 然べしと覺へ候也。 |
Z09_0038B03: | 問。人の勸むる念佛を受て候をば。日所作の數遍の外 |
Z09_0038B04: | に申べきか。又數遍の中にこもり候と思ふべきや。 |
Z09_0038B05: | 答。數遍三萬以上に及迄多く申さんには。其中にあり |
Z09_0038B06: | と思べき也。三萬より少くば。受たらん數も所作の外 |
Z09_0038B07: | に申べき也。 |
Z09_0038B08: | 問。先立人を訪はんと思に。日所作の次に廻向候には。 |
Z09_0038B09: | 所作の數遍の外に面々にいくら〱と申て廻向すべ |
Z09_0038B10: | く候か。又日所作の念佛を廻向し候べきか。答。所作 |
Z09_0038B11: | の數遍の外に申べからず。一萬遍の所作ならば。十人 |
Z09_0038B12: | に廻向せば百萬遍になるべし。譬ば火うちにて塵斗 |
Z09_0038B13: | の火を出して燃に。薪の大に隨て火の多く成るが如 |
Z09_0038B14: | し。機緣の薪多ければ。百千の脂燭に付て取に隨て火 |
Z09_0038B15: | は多くなれども。本の燈は少なる事なきが如し。念佛 |
Z09_0038B16: | の廻向又々如レ此なるべし。 |
Z09_0038B17: | 問。念佛申には。懺悔の心有べしと申は如何なる心ぞ。 |