浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z09_0037A01: | 念佛最上に候。十惡五逆の罪たりといへども。全く障 |
Z09_0037A02: | たらず。一稱十念の力。決定して往生せしむべきよし。 |
Z09_0037A03: | 眞實堅固に御信受候べき也。聊も不定の義ゆめ〱 |
Z09_0037A04: | 候べからずと。云々 |
Z09_0037A05: | 問。不淨の時念佛申。經をよむ事いか※候べき。答。經 |
Z09_0037A06: | を讀事は。不淨にて不レ可レ叶ト。西方要決には見て候。念 |
Z09_0037A07: | 佛も長樂寺の律師隆寬は。不淨の身にて。みだりがは |
Z09_0037A08: | しくず※を取。本尊にむかふべからず。不淨ならん時 |
Z09_0037A09: | は。卽行水を用ふべし。但病に沈みたらん人は不レ及レ力 |
Z09_0037A10: | た※念佛を申。佛像にもむかひ奉るべしと。云々又但馬 |
Z09_0037A11: | の宮の此事を御尋有しに。毘沙門堂の法印明禪の御 |
Z09_0037A12: | 請文には。不淨の時の稱名の事。衣をす〻ぎ身をもす |
Z09_0037A13: | 〻ぎ候事は。別時の儀に候。常の念佛は。不淨あながち |
Z09_0037A14: | と憚候べからずと。云々同御尋に依て。聖覺の請文に日 |
Z09_0037A15: | 々の御所作は。更に不淨憚べからず候。或は身の懈怠 |
Z09_0037A16: | 不淨に憚。或は心の散亂妄念におそれて。往生に不定 |
Z09_0037A17: | の思をなすは。きはめたる僻事也。佛の御心にも背べ |
Z09_0037B01: | く候也。念佛の本意は。た※常に念ずるを要として。行 |
Z09_0037B02: | 住坐臥を簡ず。時處諸緣をきらはず候也。但月每に。一 |
Z09_0037B03: | 日なんどは御精進潔齋にて御念佛候べし。其外の日 |
Z09_0037B04: | 々の御所作は。た※御手水斗にて候べき也と。云々 |
Z09_0037B05: | 問。小便の後又はくだ物などを食て。うがひすべしや。 |
Z09_0037B06: | 又せずとも苦からずや。或は塗香なんどは如何候べ |
Z09_0037B07: | き。答。長樂寺の律師は。湯水飮てもうがひせられき。 |
Z09_0037B08: | 尤すべき事にこそ候めれ。但便宜あしく水もなから |
Z09_0037B09: | ん時は。水なければとて。手を徒にて所作をかくべき |
Z09_0037B10: | に非ず。只申べき也。又塗香なんどは。水のなからんに |
Z09_0037B11: | は心ゆかし用ふべき也。只我心地によしと思は※よ |
Z09_0037B12: | かるべき也。 |
Z09_0037B13: | 問。別時の念佛と身の不淨にて申す念佛と。功德勝劣 |
Z09_0037B14: | 如何。答。稱名には全く勝劣なき也。南無阿彌陀佛の |
Z09_0037B15: | 功德は。いかに如レ本て申も差別なき也。 |
Z09_0037B16: | 問。勝劣なくば。何か故ぞ煩はしく別時をつとむべき。 |
Z09_0037B17: | 答曰。日々の所作事にふれて懈怠を致す。其心を勵 |