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Z0390 父子相迎諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0324A01: ま〱。一人をもまちえては。(四一)淸淨大海無生
Z08_0324A02: 衆。(四二)遙見生者皆歡喜といへり。(四三)かまへて。
Z08_0324A03: (四四)念佛申たちなん人は。華かひ〲しくひらけ
Z08_0324A04: て。つゐにむかへのはちすとなるやうに心すべし。
Z08_0324A05: (四五)さていたづらにかれなんは。ねんなく(無念)う
Z08_0324A06: れ(憂)はしき事ぞかし。(四六)た▲し。それを。いたまざ
Z08_0324A07: らんほどの人は。なにのなげきかあらむ。(四七)さき
Z08_0324A08: だちて(四八)まつ心にこそ。あやなく(無益)ことに
Z08_0324A09: ほいなかるらめ。(四九)いと▲神通自在の身とさへ
Z08_0324A10: なりて。(五〇)衆生の世々に恩深かりし事も。今のや
Z08_0324A11: うにおぼえ。(五一)父母の長夜に。迷ふありさまも。
Z08_0324A12: まのあたりみる。(五二)妻子の三途のくるしみに。さ
Z08_0324A13: けぶこゑをもき〻。(五三)眷屬の八熱のほのほに。む
Z08_0324A14: せぶ心をもしる。(五四)何事につけてこそ。(五五)思
Z08_0324A15: ひのどむべきかたもなければ。(五六)しばしも極樂
Z08_0324A16: に逗留せんや。(五七)いそぎて穢國に還來し。(五八)
Z08_0324A17: 無累解脫のちからをはげまして。(五九)有海沈沒の
Z08_0324A18: ともがらをすくひ。(六〇)ともに一佛土の華のうへ
Z08_0324A19: によぢ。(六一)おなじく安養界の月のもとにあそぶ。
Z08_0324A20: (六二)このおりぞ。(六三)すこし大悲も心やすかる
Z08_0324B01: らむ。(六四)又かく。(六五)利他ひまなけれども。自
Z08_0324B02: 利もさまたげられず。(六六)樂おほけれども。道もす
Z08_0324B03: たる〻事なし。(六七)四種威儀常。(六八)行
Z08_0324B04: 來進止駕神通。(六九)六識縱橫自然。(七〇)未
Z08_0324B05: 思量一念とて。(七一)たちゐに佛をみたてま
Z08_0324B06: つれば。見佛の益たえず。(七二)ゆくもかへるも神通
Z08_0324B07: にのれば。聞法のみちになづ(泥)まず。(七三)俗諦森
Z08_0324B08: 羅の萬像につきて。(七四)眞空冥寂の一理をあらは
Z08_0324B09: すに。(七五)六識縱橫にさとれども。(七六)思量一念
Z08_0324B10: の功をもからず。(七七)さばかり。(七八)(ヘキ)(クワン)あなう
Z08_0324B11: らをとかず。(七九)()(フウ)こ〻ろざしをゆるくせざり
Z08_0324B12: しかども。(八〇)繩床むなしくうげ(穿)て。(八一)(シン)
Z08_0324B13: ()はつゐにひらけざりしに。(八二)いま微塵故業隨
Z08_0324B14: 智滅。(八三)不覺轉入眞如門といふ。(八四)道の自然
Z08_0324B15: なる事。まことにふしぎなるをや。(八五)すでに自行
Z08_0324B16: 化他そなはりにたり。(八六)いまは因圓果滿はるか
Z08_0324B17: なるまじければ。(八七)一生補處のゆふべ。法王子の
Z08_0324B18: ()(メイ)をふるひ。(八八)三身究竟のあかつき。佛種性の
Z08_0324B19: 貴性をあらはさん事。ひさしかるべからず。(八九)一
Z08_0324B20: 到彌陀安養國。(九〇)元來是我法王家といへば。(九一)

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